2009年 10月 15日 (木)

       

■ 〈建設91社談合事件〉公取が審決案提示 業者側、対応を検討へ

 公正取引委員会は、県発注建設工事で独占禁止法違反をしたとして、県内建設業者91社に排除勧告をした岩手談合事件について、代理の弁護士などを通じて業者に審決案を示していたことが14日までに、分かった。内容は勧告や審判での主張通り受注調整(談合)があったとするもの。これに対して、同じ代理人を立てる85社は15日に盛岡市内で岩下圭一弁護士から説明を聞いたうえで、今後の対応を検討する見込み。

  勧告を受けた業者や代理の弁護士によると、審決案は判決主文やその理由などに該当する部分だけで70n、証拠などの目録を合わせると100nを超える。要旨は91社(現在操業は78社)により談合ルールなどの基本合意に基づく受注調整が行われたと、従来の主張通り排除勧告を踏襲するものだという。

  代理人を立てずに審判を争ってきた業者の社長は「すごい分量で、よく分からないが、談合があったということが書いてある」と取材に答えた。85社(同72社)以外の業者の弁護士は「まだ読み切れていない。中身的には一方的な内容」などと話していた。

  審決案が提示されたのは9日で、代理人や代理人を立てない業者の手に書類が渡った。85社は、連休明けの13日に県建設業協会へ要旨部分が送られたが、案そのものは届いていない。説明会のある15日にも複写され、各社に渡される予定。

  談合事件の審判手続きは、審判の結審後、数カ月を経て審決案が示される。業者側は案に異論があれば2週間以内に公取へ異議申し立てか、公取委員の前で直接反論する口頭陳述の場がある。

  異論がなければ、申し立て期間から約1カ月程度で審決が出され、各社に審決書が送達される。異論がある場合には、異議申し立てや陳述が受け入れられると、審判が再開される。申し立てなどが却下されれば、一定期間を経て審決が下る。

  審決が不服なら、東京高裁で審決取り消し訴訟へ移行することもできる。いずれにせよ審決が出された時点では、県による指名停止や課徴金徴収などが発効される。

  審決のタイミングについては、業者側が反論しなければ、年内にも出される可能性が高い。岩下弁護士は「異議申し立てでは時間を稼げないので、口頭陳述が必要になる」と一般的な手続きについて説明する。

  山本博県建設業協会専務理事は「審決案が届いていない業者もあり、まず内容を理解してもらうこと。そのうえで、これからどうするか、どうしたいのか協会で対応できるものは対応し、個別で行うものは行うことになるだろう。91社の意向を確認し、対応せざるを得ない」と話す。

  岩手談合事件は04年10月に立ち入り調査が行われ、05年6月に排除勧告が出された。同年10月に第1回審判が始まり、今年1月までに計17回の審判が行われ、結審した。


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