2009年 10月 27日 (火)

       

■ 〈芸能ばんざい〉16 飯坂真紀 玉山神楽

     
  「虎の口」玉山神楽  
 
「虎の口」玉山神楽
 
  姫神山の美しい姿が秋空に映える季節となった。岩手山、早池峰山とともに姫神山もまた信仰の山である。姫神山を城内登山口から登って行くと、かつて一大霊場だったときの寺院跡を示す看板が数カ所にある。

  時々想像してみるのだ、このあたりにいくつもの寺があって山伏がうようよ(?)しているさまを。どんな光景が見られたんだろう? 

  今回の玉山神楽は、姫神山の周辺に残された複数の神楽の一つで、姫神嶽神社に神楽を奉納している。「玉山の郷土芸能」(玉山村教育委員会、昭和63年)では玉山神楽について「姫神嶽神社の別当になった元天台宗修験の清宝院の熊沢氏が、西福院神楽を引継いで奉納したことに始まると思われる」と紹介している。

  西福院は、岩手郡の年行事職を司り、盛岡とその周辺の神楽の基本的な構成を作ったと見られるが、玉山神楽の演目には西福院系の神楽とは異なる演目が見られる。縁のあった岩手町一方井の神楽から習得したと伝えられる「番楽(ばんがく)」と「虎の口」などである。

  これらはしかし、一戸町や九戸村の神楽をルーツとする南部領の北方エリアの神楽に特徴的な演目である。広く二戸市や八戸市、さらには青森県下北地方の神楽も「番楽」「虎の口」を舞っているのだ。このあたりが面白い。

  早池峰神楽がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを記念して、来る10月31日と11月1日に「はやちね全国神楽祭」が花巻市で開催される。盛岡地域からは玉山神楽の出演が決まっている。演目はくだんの「番楽」に加え、アクロバティックな「小獅子舞」も予定されているので本番を楽しみに待ちたい。

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  【玉山神楽の主な予定】「はやちね全国神楽祭」(10月31日[土]10時35分〜11時5分)、姫神嶽神社例大祭(9月第2土曜日)ほか。

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