2009年 10月 28日 (水)

       

■ 「低入札」対策を強化へ 県が1億円未満対象に制度見直し

 県は11月1日以降の入札公告から、県発注公共事業の低入札価格調査制度を一部見直し適用する。発注件数の減少などから低入札の問題が指摘される中、県は状況に応じて改正してきたが、現行制度の検証により一定の効果が見られる一方で、新たな課題も明らかになったため。制度の違いで低入札の課題が出ているとみられる1億円未満について改正する。

  県の同制度は07年7月の入札制度改革からの状況を検証し09年2月に一部を改正。さらに6月にも一部改正した。2月の改正から約半年の入札状況を検証した結果、過度な低入札価格への対策として今回の一部改正を実施する。

  改正は予定価格1億円未満の工事に関してで、一つは1億円以上で実施している数値的判断基準を全工事に適用する。県の設計額に対する工事費内訳書の割合が、直接工事費、共通仮設費、現場管理費、一般管理費等のいずれかで基準に満たない場合に失格と判定される。

  失格者に対するペナルティー制度も1億円未満で強化。現行では1億円以上で失格となるとただちに文書注意か文書警告(非指名)となる。今回、1億円未満ではただちにペナルティーが講じられるわけではないが、4月から翌年3月までの1年間を一定期間とし、その間に発生した低入札失格回数に応じて後からまとめてペナルティーを講じる。2回目以降は文書警告扱いとして失格1回当たり非指名を1カ月とする。さらに低入札落札工事における現場代理人と主任技術者(監理技術者)の兼務禁止を1億円未満にも適用する。

  検証では調査基準価格は想定している設定水準とおおむね合致、失格基準価格は2月の改正以前にみられた調査基準価格との逆転現象は解消された。しかし、改正によって引き上がると見込んでいた設定水準は横ばいで1億円未満は減少となった。

  落札率は2月以降にいったんは上昇傾向を見せたものの6月以降は鈍く、1億円未満は08年4月〜09年1月までの平均80・6%に対し、今年6〜7月は80・3%と0・3ポイント下がった。

  改正により過度な低入札は排除され、低入札による工事の品質への影響も特に認められなかった。その中で1億円未満の工事については2月以降、低入札が急速に拡大しつつあり、繰り返し失格となるような入札の業者がある程度存在することが明らかになった。従前よりも低い価格帯での競争が拡大しつつある恐れがあることが分かり、対策の強化を図る必要があると判断した。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします