2009年 12月 2日 (水)

       

■ 盛岡市が盛岡城跡の史跡管理計画を策定へ 将来的な整備も検討

     
  盛岡城跡公園を現地視察する委員  
 
盛岡城跡公園を現地視察する委員
 
  第1回史跡盛岡城跡保存管理計画策定委員会(委員長・田中哲雄東北芸術工科大元教授)が1日、盛岡市中ノ橋通のプラザおでってで開かれた。学識経験者ら9人で構成する委員会では、史跡の保存管理基準や整備方針、活用方針などについて2カ年で検討していく。委員は史跡の概要や計画策定の目的、史跡の現況、市が進めている城跡を中心としたまちづくり計画の概要などについて市から説明を受けた。現地視察も行われ、盛岡城跡公園の石垣や史跡指定地内にある商店街などについて市の担当者が説明した。

  市側の説明に委員からは「今、市が進めている歴史文化施設は観光に力点を置いた施設というトーンが強い。これは市民の希望とかけ離れていると感じる。盛岡城跡保存管理も観光という側面のみから検討することがないようにしてほしい」などの意見が出た。

  盛岡城跡は美しい石垣が残る史跡で毎年多くの観光客が訪れる。一方、石垣の傷みが進行している個所や明治時代の公園整備時に石垣の一部が改変された個所もある。保存管理計画では将来的な整備・石垣修復の基本方針などを検討する。

  史跡指定地の一部は商業地、神社境内地および都市計画道路にもなっている。商業地は63年に更正市場整備計画に基づき、市場内の店舗つき住宅の新築が進み、現在に近い状態となった。建物の老朽化も進行しているが、基礎の補強工事は不可能で補強は内部の柱や壁の中に限られるなど具体的な対応方針を示せない状況にある。

  市では既に土地建物の所有者や占有者、実際の使用者を対象に土地所有の時期や経緯、建物改修の有無、今後の経営見通しなどについて利用形態調査を実施。調査結果を現在集約している。計画策定に当たってはこうした調査も基にしながら現状変更の取扱方針と基準を明確にしていく。

  保存管理計画には基本方針のほか、史跡の構成要素、保存管理の方法、現状変更の取扱方針と基準、周辺環境の保存管理などが盛り込まれる予定。委員会では11年3月までの計画策定に向け、09年度は史跡全体の測量図作製や植生の調査などに取り組む。

  谷藤裕明盛岡市長はあいさつで「史跡保存管理計画は盛岡の貴重な歴史遺産である史跡盛岡城跡の適正な保存管理基準を明確にするとともに将来的な公園整備、史跡整備の基本方針を定め、積極的な活用を図る指針。盛岡らしさを象徴する盛岡城跡公園が多くの方に愛され、盛岡の街づくりに生かされるようにしたい」と話した。

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