2009年 12月 15日 (火)

       

■ 〈イタリアンチロルの昼下がり〉85 及川彩子 ようこそ中学生

     
   
     
  この9月から、わが家の長女ルチアが、アジアゴの隣町のガリオ中学に進学しました。

  校舎は、5年間通ったガリオ小学校に隣接し、登校時間は朝7時50分、下校は午後1時。小学校の時と同じ午前授業なので、送り迎えも小学2年の次女ジュリアと一緒です。

  中学は日本と同じ3年制。教科は国語、数学、幾何学、理科、歴史、地理、英語の主要教科に、第二外国語、世界宗教、音楽、美術が加わります。校内には音楽室もピアノも美術室もありませんが、五線譜や教会建築など、興味の沸く歴史を中心に学ぶとのことでした。1クラス25人。制服やおそろいのカバン、生徒会、クラブ活動はありません。

  小学校の先生は「マエストロ」と呼ばれますが、中学からは「プロフェッサー」。教科書はどれも電話帳ほどの厚さで重さ約1`。各自で本屋に注文して購入します。値段は全教科で4万円ほどでしたが、保険や設備費などほかの費用の総計は年間5千円。

  高校は5年制。入試はありませんが理数・国文・外国語・商業・工業・観光などの各科があり、それぞれ専門を学び、就職したり大学に進学します。どの科に進学できるかは中学の成績次第なので身が引き締まります。

  入学式がないので、ルチアの担任のバルバラ先生と初めて対面したのは入学から1カ月後。学習旅行の行き先、第二外国語の選択まで先生と父兄が話し合って決めるのです。

  とても気楽な懇談会で「特に外国語は、将来の必要性に応じて学校が対応します。新1年生は日本語にしましょうか」と冗談が飛び出すほど。結局ルチアのクラス〔写真〕は「環境維持の先進国」とイタリアでも評価の高い独語を選択することになりました。

  そして「今の若者に必要なのは、他民族の考えを幅広く知ること」と、世界宗教の重要性を語るバルバラ先生の言葉には、強いメッセージがありました。自国文化の底力と世界観…この3年間に注目です。


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