2009年 12月 22日 (火)

       

■ 紫黒米で豆もち 盛岡市玉山区の夢農業たかはしで

     
  夢農業が製造販売している豆もち。5切れ150円という手ごろな価格  
 
夢農業が製造販売している豆もち。
5切れ150円という手ごろな価格
 
  盛岡市玉山区の夢農業たかはしは、国内初の改良型の紫黒米「朝紫」で豆もちをつくっている。代表の高橋静男さんが自ら作った黒豆を使う。砂糖を使わないのにほのかに甘く、ヘルシーなおやつになる。朝紫は高橋さんが全国でもいち早く栽培を始め、お米と混ぜて炊く袋詰めの製品も産直向けに販売しているが、加工品も手がけ、付加価値をつけていく考えだ。(大谷洋樹=地域ライター)

  紫黒米は、玄米の表面が濃い紫で、古来東南アジアなどで使われていたもの。朝紫はインドネシアの在来種と日本の改良品種を3度かけ合わせて96年に東北農業試験場(現東北農業研究センター)が育成した品種。もみ殻に色はついておらず、精米すると白いもち米になる。抗酸化作用のあるアントシアニンを含むのが最大の特徴だ。

  当初の97年は20eを作付け。健康ブームにのって需要が増えた。翌年40eに広げたが、ブームがしぼみ余ってしまった。そうした苦い経験もあって「確実に売れるだけを栽培」(高橋静男さん)しており、現在は4eの規模に抑えている。黒豆も高橋さんがつくっているものでこのあたりで「丸黒」と呼ぶもの。

  朝紫は色が黒いだけに一般の米と区別して専用のほ場で栽培する必要があり、種が何かの原因でほ場に混ざってしまうと一般の水田に朝紫が育ってしまうこともある。乾燥機もコンバインも種がまじらないよう掃除は必須。管理の手間がかかる。一般の米よりも「収量は若干下がるが、食味で勝負する品種」と高橋さんは強調する。

  国の機関で増殖した品種のため検査を受けることができ、検査を受けないものは雑穀に分類される。夢農業たかはしでは古代米(朝紫)「夢ロマン」として150cの袋入りにし産直店で販売している。

  ごはんと混ぜて食べるのが一般的。高橋さんは「日本酒や焼酎に入れてお客さんに出すこともある。500_gでスプーン1杯半。きれいな紫色がでる」と楽しみ方を話してくれた。

  豆もちは黒豆とあわせることで朝紫の活用をひろげる狙いで、加工は静男さんの奥さんの担当。黒豆とゴマをいれ、「隠し味にクルミを入れ込んだ」(静男さん)。こしがあり、しっかりとした食感。砂糖を使わないのだが、微妙な甘さがある。黒豆やクルミが上品な甘味に一役買っているかもしれない。

  静男さんは「塩を使っているので舌がだまされて、甘く感じる」と味付けの工夫を話す。ヘルシーな甘さといえそうだ。この豆もちはあんのもちのようにがつんとした甘さがない分、さっぱりとしていて、大人も子供も楽しめそう。

  この豆もちは夢農業がスーパーのジョイスに出張販売している店舗で見つけた。朝紫のくしもちもあった。豆もちは5切で150円と手ごろな価格設定で、イオンスーパーセンター盛岡渋民店で提供しているという。

  「このあたりではもちはアズキ、ゴマ、クルミなどを素材に使うことが多い。豆もちを食べる習慣はない」(高橋さん)が、正月などに焼いて食べるなどの地域もあるようだ。

  高橋さんは盛岡のスーパーや産直店向けに、野菜やシイタケなど生鮮品だけでなく、乾燥シイタケ、細切干し大根・ニンジン、もち製品などの加工品に力を注いでいる。「この時期の主力はシイタケ」と店頭で力を込めた。

  夢農業の主力は米、麦、キャベツなど。新しい野菜にも挑戦している。「農業をおろそかにしない範囲で、加工も手がけていきたい」と話す静男さんは新商品の研究に余念がない。

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