2009年 12月 23日 (水)

       

■ 気象状況を面的に把握 盛岡市内学校6施設で自動観測、データ提供

     
  岩手大学教育学部に設置された自動気象観測装置  
 
岩手大学教育学部に設置された自動気象観測装置
 
  岩手大学や盛岡市内の小中学校に設置した自動気象観測装置を使って収集したデータを学校教育や気象変化の要因を探る目的に活用する学校気象台地域連携ネットワーク事業が10年1月から本格的に始まる。岩手大の教員や市内の小学校教諭など11人で組織する研究グループが同大の08、09年度部局戦略経費による地域貢献活動及び環境に関する事業として取り組んできた。事業の記者会見が22日、盛岡市上田の同大で行われ、事業の概要が説明された。

 自動気象観測装置が設置されるのは岩手大教育学部2号館、岩手大附属小、黒石野中、土淵中、桜城小、仙北小の6カ所。各所に設置された装置で風向きや風速、降水、気圧、温度、湿度などをリアルタイムで観測するほか、不快指数や体感温度もデータとして表示する。

  教育面で期待される効果としてはこれまで知識の伝達のみになっていた気象教育が、学校気象台によるリアルタイムのデータや蓄積された情報を利用することでより身近な学習になる。具体的には、表示データが大きな数値の雨量を記録している時に、外へ出てみることで子供たちが実際の気象現象とデータを自分の目で確認できる。

  盛岡市街地に最も近いアメダス観測点は盛岡地方気象台。気象状況は同じ市内でも数`離れただけで、違いが出るため多少の温度差などがある。同事業は6カ所の観測地点を設けることで、市民が生活する地域のより詳細な気象状況をウェブでいつでも見られる環境が整う。

  細かな観測点が形成されることで、市内の水平気温分布や水平湿度分布図が描けるようになる。そこからヒートアイランドやクールアイランド、盆地の冷気湖などの局地気象学的な研究も可能になるという。

  研究責任者でもある岩手大教育学部理科教育科の名越利幸准教授は「子供たちにぜひ自分の学校、あるいは近くにある学校のデータを使って生きた気象教育ができないかというのが主な目的。地域の皆さんにもできるだけ大気環境に興味を持ってもらいたい」と話
す。

  10年度中には市内の小中学校で特別授業をしながら、事業の活用方法をさらに発信していくことも考えている。10年1月1日から専用ホームページ

(http://meteo.cc.iwate−u.ac.jp/)で観測した気象データが一般公開される。

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