2009年 12月 25日 (金)

       

■ 簗川ダムで漁業補償調印 盛岡河川漁協、1500万円積み立てへ

     
  漁業補償契約書に調印する望月局長、吉田組合長と立会人の池田副市長(左から)  
 
漁業補償契約書に調印する望月局長、吉田組合長と
立会人の池田副市長(左から)
 
  盛岡市に県営ダムとして建設中の簗川ダム建設事業に伴う漁業補償調印式が24日、盛岡地区合同庁舎であり、簗川などの漁業権を持つ盛岡河川漁業協同組合(吉田久孝組合長、組合員166人)と県の間で合意の調印がなされた。同組合では簗川とその支流でサケの捕獲、ふ化と放流、アユやヤマメの遊漁を管理している。これによりダムの上流と下流を合わせて330bが水産動物の捕獲禁止区域となる。

  調印式には吉田組合長、望月正彦盛岡地方振興局長、立会人として池田克典盛岡市副市長、組合の理事ら組合員が出席。漁業補償契約書に吉田組合長、望月局長が署名、押印した。

  ダム建設に伴う漁業補償は、05年度に算定のための調査を実施したが、ダム計画の変更に伴い08年度に再調査を実施。今年6月から漁業補償について組合員らに詳細な説明をして協議を進めてきた。組合は11月29日の臨時総会で補償契約の締結を承認したほか、漁業権行使規則と遊漁規則の変更について承認し、同日の調印式に至った。県では年度内に手続きを完了し、補償金を支払いたい考え。

  補償はダムで河川がなくなる流域の権利の消滅、ダムの上下流の制限に対するもの。組合では臨時総会で、補償金1500万円を特別積立金に積み立て、今後、必要に応じて利用する。

  調印した吉田組合長は「組合員、沿線住民にとって簗川は誇りうる財産であり大きな恵みをもたらしている半面、急傾斜の山々の谷間を流下することから降雨時の増水が非常に早く、沿線住民の貴重な財産はもとより人命をも奪うこともあり、治水対策を早くから要望し、事業が採択された」と過去からの経緯を説明。

  「もとより河川に構造物を構築することは生態系に大きい影響を及ぼすといわれ、漁業関係者にとってはその事業目的からすると、相いれないものがあるが、ダム建設の目的は人命、財産を水の恐怖から守ることに鑑み、貴重な権利だが規則変更を定めた」と決断への思いを語り、一日も早い目的達成を望んだ。

  望月局長は「簗川ダムは流域に住む県民の生命財産を守るうえ、県勢発展を期するうえで欠くことのできない施設として鋭意事業の推進に努めてきた。今回、簗川を次世代に引き継ぐべき貴重な財産として、その大切さを誰よりも考え、長年、簗川を守りはぐくんできた組合には、生命財産は何物にも代え難きもので、本事業が必要であると理解し、大きな決意を賜ったことに感謝する」と話している。


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