2010年 1月 9日 (土)

       

■ 戸別所得補償で意見交換 民主の参院議員2人と県内JA関係者

 新政権の下で10年度から始まる農業者戸別所得補償モデル対策について県内JA関係者と県選出の民主党参議院議員との意見交換会が8日、盛岡市内であった。JA県中央会(長澤寿一会長)の主催で、県下の農協関係者ら約60人が参加。平野達男、主浜了の両参議院議員へ事業に対する質問や要望をぶつけた。麦・大豆・飼料作物以外の水田作目の生産が多い地域からは園芸などへの配慮を求める声が上がった。

 意見交換会では最初に長澤会長が「事業は農業者にとって期待の一方大きな転換で不安もある」と、総体的な農業者心理を代弁。

  平野氏は「水田利活用自給力向上事業のさまざまな課題についてはほとんど岩手から提出されたものを検討したと言える。皆さんの問題意識が予算編成に反映された」と述べ、制度への理解を求めた。

  特に11年度からの戸別所得補償制度の本格実施を前にしたモデル対策については、北海道や東北ですでに麦の作付けが終わっている状況での単価変更は地域ごとに収入の差がある現状などから問題があり、激変緩和措置が設けられたと説明。「来年以降の転作作物の支援策はどうあるべきか、考え方をまとめて意見を出してほしい。このまま行くと新しい統一単価で走っていきかねない」と、積極的な提言を期待した。

  水田利活用自給力向上事業では助成の交付単価が麦・大豆・飼料作物で10e当たり3万5千円、米粉などの新規需要米が8万円、ソバ・ナタネ・加工用米が2万円、その他作物が都道府県単位で設定可能だが1万円などとなった。これに対し、現行に比べて助成額が減少する地域の影響を緩和するため単価の弾力的運用や調整などを図ることができる。

  意見交換では、10年度限りとはいえ激変緩和に安心したとの声もあったが、雑穀や園芸(花き)を転作作物の主力としている地域の農協から「地域の環境にあった特徴ある作目を導入していることを考慮してほしい」と、単価の低い作目の再考を促す意見が出た。

  米戸別所得補償モデル事業で全国一律で10e当たり1万5千円の低額補償と価格補てんの変動部分の交付に関しては、担い手育成や地域農業の持続のため農業構造改善に取り組んできた集落営農や農業法人化にブレーキとなる懸念も示された。

  米の個別補償に関しては、一律1万5千円の交付を前提に、マーケットが安く買っていいということに動くのではないかと、交付が農家所得に反映されない事態を心配する声が上がった。

  集落営農など構造問題では、主浜氏が「今でも集落営農の必要性は変わっていない。今回、全国統一の単価を決めたのは良いこと。これに向けて経営していくことで、構造対策が組み込まれていると考える」と説明。平野氏は「米が買いたたかれる構図が予想されている」と問題認識を示し、安値に応じない奮闘を期待した。

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