2010年 1月 22日 (金)

       

■ 〈芸能ばんざい〉19 飯坂真紀 煙山田植え踊り

     
   
     
  今年の冬は思ったより雪が多い。外へ出るのもめんどくさいし、テレビも飽きた…というようなときに、近所でにぎやかな踊りが見られるとしたら!これは行って見るしかないだろう。

  田植踊りは、そんな冬の楽しみの一つだった。今回ご紹介する矢巾町煙山田植踊りには、文久2年(1862年)の書留が残されている。古くから人々に親しまれてきたと思われる。

  当地出身の方のお話では、子ども時代、大きな家の前庭に櫓(やぐら)を組んで演じられるのを見たという。盛岡周辺では、こんなふうに仮設舞台を作って田植踊りを上演したという話をよく聞く。

  「そうすれば誰でも気兼ねなく立ち寄って見られるでしょ?」とのことだったが、真冬に戸外で立ち見でも平気だったのだろうか。娯楽の少なかった時代には、寒さより楽しさの方が大きかったに違いない。

  煙山は不思議なところで、かつて煙山村だった地域には田植踊りや鹿(獅子)踊りがたくさんあり、剣舞もあってずいぶん芸能が盛んだった。

  昨年の秋、煙山自治公民館30周年を記念して、煙山田植踊りと煙山鹿踊りの公演が行われた。田植踊りの春田打ちは、鍬(くわ)を持った夫婦がゆったりとした優雅な拍子に乗って踊ってすてきだった。

  お約束である道化の一八や囃子(はやし)舞があり、子どもたちとお母さんの中踊りもほほえましい。田植踊りは予祝(よしゅく)儀礼の芸能、となじみのない言葉で解説されるので「なんだか難しそう」と思ったりするが、盛岡周辺では田植踊りは、見れば楽しい芸能大会だったのである。

  【煙山田植踊りの主な予定】矢巾町郷土芸能祭24日(日)ほか。

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