2010年 1月 23日 (土)

       

■ 盛岡市が国保税大幅引き上げへ 給付費増大で

 盛岡市は22日、2010年度の国民健康保険税について、被保険者(退職者含む)1人平均で前年度より1万3914円、15・58%と大幅に引き上げる必要があることを明らかにした。引き上げされれば1986年(昭和61年)以来になる。税収の減少に対し、医療給付費が増加。過大に交付を受けていた交付金の精算もある。現状の税率だと10年度国保特別会計予算は単年度で7億1千万円、累積約16億円の赤字が見込まれる。これに対して一般会計からの基準外繰り入れを求める声が出ている。

 同市市民部によると、市内の国保の被保険者は一般、退職者合わせて昨年3月末で6万7182人、4万336世帯。引き上げられると、1人当たりの保険税が平均で年8万9300円から10万3214円になる。1世帯当たりは平均で14万8642円から2万3160円、15・58%の引き上げ。

  所得割は医療分と支援分合わせて2・30%、均等割と平等割は医療分でそれぞれ3千円の引き上げ。課税限度額は、医療分で3万円引き上げ50万円、支援分で1万円引き上げ13万円、介護分で1万円引き上げ10万円。

  被保険者のうち2、5、7割の軽減措置を受けているのは全体の42%に当たる2万8069人いる。

  市のモデルでは、所得のある48歳夫と所得のない45歳妻(いずれも介護保険被保険者)、未成年で所得のない子ども2人の計4人世帯で、所得が200万円の場合を計算。盛岡地区では年間5万3400円(玉山区5万3500円)増の41万5300円(同38万9900円)になる。

  なぜ急速な赤字に至ったか。08年度の後期高齢者医療制度の導入で歳入の税収や収納率が下がった一方、歳出の医療給付費が年々増加している。今年度の決算見込みは前年度より約6億3千万円の増加が見込まれる。

  さらに市では08年度、積算資料が不足していたことを理由に後期高齢者医療制度開始に伴う財政調整制度(前期高齢者交付金)の過大交付を受けた。その精算が10年度に到来し、16億3700万円が減額交付される。

  これらから08年度決算で実質2億6千万円、今年度決算で6億4400万円の単年度赤字を計上。現行の税率のままだと、10年度当初予算は7億1千万円の単年度赤字、約15億9500万円の累積赤字を計上することになるという。

  今回示した引き上げをすれば、約8億円の増収で単年度黒字化を達成できる。08、09年度の累積赤字をこの残額や11年度以降の黒字で解消していく考え。合併後、不均一課税の玉山区は11年度に一括統合し、10年度に調整は行わない考え。

  22日開催の国保運営協議会(会長・中村一市議、委員21人)では、現行の厳しい情勢下、一般会計から国保特別会計に基準外繰り入れを求めることで一致。市民部が財政部と折衝することになった。2月上旬にも結論が出る見込み。

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