2010年 1月 26日 (火)

       

■ 大通佐々木電気が閉店へ 破産手続き申し立て準備

     
  閉店の知らせに詰めかけた買い物客  
 
閉店の知らせに詰めかけた買い物客
 
  盛岡市大通1丁目の大通佐々木電気(佐々木隆社長、資本金1千万円、従業員14人)が2月上旬で閉店する。25日までに破産手続き開始申し立ての準備に入った。同日から閉店セールを始め、家電は2割から3割引き、CDは3割引きで販売している。老舗の幕引きを大勢の買い物客が惜しんでおり、核店舗の閉店は商店街に波紋を広げている。東京商工リサーチ盛岡支店によると負債総額は債権者約90人に対して約2億5千万円。事後処理は盛岡市中央通3の17の7の北奥法律事務所の小保内義和弁護士(電話019-621-1771)に一任した。

  同店は1950年開店の県内を代表する家電店だった。同支店によると1980年のピークには約11億6千万円の売り上げだったが、大手家電量販店の進出などにより減少し、97年からは欠損を計上。09年5月期には売上高約1億9200万円に落ち込んだ。現状打開は困難と判断し、事業継続の見通しがつかなくなり法的清算を選ぶ。

  佐々木妙子常務は25日、「売り上げ不振による。オーディオコーナーに他県から来てくださっている人には申し訳ない。青森でもオーディオの専門店が閉じたし、東京や大阪のお客さんの注文もあったのだが」と説明する。

  同店の佐々木美津枝副会長は「オーディオコーナーは秋葉原から部品を取り寄せてパーツ屋から始めた。一時は大変なブームになった。今も100万円級のアンプなどを売って、お客さんのアフターケアに対応するため一生懸命努力してきた」と話す。県内唯一となっていたオーディオの専門コーナーも閉じられることになった。

  盛岡大通商店街協同組合の吉田莞爾理事長は「時代が厳しく、家電は大手の方が安いので、仕入れで1割2割乗せるやり方ではできなくなるのでは。物販では成り立ちにくい」と話した。

  同組合の阿部利幸事務局長は「佐々木電気さんにはずっと頑張ってもらってきたので、組合にとっても大変だ」と話し、事態を深刻に受け止めている。

  佐々木電気の隣店メガネの松田の松田陽二社長は「昔からの老舗の販売店がなくなるのは大変寂しい。時代の流れについていけなかったのか」。隣り合わせで4年前に閉店した元の白崎時計店の白崎吉一郎さんは「閉店についてとやかく言うべきではないが、大通での物販はもう難しい時代。これからさらに閉店する店が出るだろう。飲食店が集まる街に特化できれば生き残る」と話す。

  盛岡共同文具の小林靖店舗管理責任者は「閉店は驚き。それぞれ事情があるだろうから仕方がないことで、当店に直接の影響はないが、その後どうなるのか大変気がかり」。今月末に閉店するオプティック・グー盛岡の新岡進也店長は「大通に店を出して8年。郊外にショッピングセンターや大型専門店が出店する前だった。大通には物販も多く、買い物する街だった。その後、郊外が発展し、駐車場無料の場所に人が集まった。今の不況の時代となり来街者も少なくなった。決断が分かるような気がする」と話した。

  閉店の知らせに足を運んだ盛岡市の主婦(72)は「カセットを買いに来ていたが、ここがなくなると不便で寂しい。中心部にあったので便利だったのに」と惜しんでいた。


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