2010年 1月 26日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉247 八木淳一郎 火星に注目

     
  雫石スキー場駐車場から見た南の空。天頂近くにひときわ輝いているのが火星。中央付近で目立つのがシリウス。その結ぶ線の真ん中近くにこいぬ座のプロキオンが輝く。シリウスとプロキオンを結ぶ線を1辺とする正三角形のもう一方の頂点がペテルギウス(オリオン座)。火星の左下にしし座のリゲル、画面右隅におうし座のアルデバラン。(1月21日午後10時43分)  
 
雫石スキー場駐車場から見た南の空。天頂近くにひときわ輝いているのが火星。中央付近で目立つのがシリウス。その結ぶ線の真ん中近くにこいぬ座のプロキオンが輝く。シリウスとプロキオンを結ぶ線を1辺とする正三角形のもう一方の頂点がペテルギウス(オリオン座)。火星の左下にしし座のリゲル、画面右隅におうし座のアルデバラン。
(1月21日午後10時43分)
 
  今から7年前、火星の超大接近がありマスコミの連日の報道で多くの人が関心を持ちました。子ども科学館の駐車場はお祭りのような人出で、押すな押すなの大盛況でしたが、あいにくなのがお天気でした。

  流れる雲の切れ目から火星が顔を出したスキに、それっとばかり息をこらして望遠鏡にしがみつくことのできた人は本当に幸運でした。無情にも、またすぐ雲に覆われてしまう。この繰り返しの揚げ句もはやこれまで、となったのでした。全部の人に見てほしかったのですが、今振り返っても残念です。

  このとき、火星は地球から5500万`の距離にありました。どの位の大きさに見えたかといいますと、木星のほぼ半分ほどの大きさです。あるいはまた、望遠鏡の倍率を100倍にした場合、肉眼で見る満月に近い大きさになります。

  ところで、火星などの表面の模様を見るためには、望遠鏡のレンズや反射鏡の直径(口径)が大きいほど細やかな部分が見えることになっています。

  ただし、これは重要なことですが、レンズや反射鏡のガラス材と研磨の精度、そして取り付け上の調整、これらが優秀であることが前提で、粗悪な製品ではいくら大きくてもよく見えないのです。

  また、倍率は口径の大きさによって制限を受けるのですが、火星に限っては少し過剰なほどの高い倍率をかけて見るほうが見やすいようです。また、反射望遠鏡よりは屈折望遠鏡の方が像が安定していて見やすい傾向があります。

  さてその火星ですが。今2年2カ月ぶりに小接近を迎えています。地球との距離は約9900万`で、見える大きさは大接近のときの6割位です。何だ小さいなあ、と思われがちですが、勝っている点もあります。

  一つには、冬のシーズンに見ごろとなる惑星は高度が高く、その分気流が安定しています。望遠鏡を通してみたとき、火星像がゆらゆらしないので意外とよく見えることに驚かされるはずです。

  夏のときだった、超大接近は高度がずいぶん低かったのを覚えていらっしゃるでしょうか。もう一つ、火星が大接近を迎えるときは、火星の季節が夏であり、ときたま大黄雲(砂嵐)が発生して、濃い模様が覆われてしまうのです。

  今回は火星の北極冠の真っ白な輝きが、きっと初めての人にも印象に残るに違いありません。

  火星はしし座からかに座へと移っていき、1月31日に最接近となります。マイナス1・3等級の赤い光は、おおいぬ座のシリウスの青白い色との対比も美しく、今宵も人目をひくに違いありません。
(盛岡天文同好会会員)

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