2010年 2月 1日 (月)

       

■ 上厨川区画整理事業行き詰まる 負債膨らみ8億円に

     
  運営に行き詰まっている上厨川土地区画整理組合の事業用地(昨年11月26日撮影)  
 
運営に行き詰まっている上厨川土地区画整理組合の事業用地
(昨年11月26日撮影)
 
  盛岡市の上厨川土地区画整理組合(高橋運吉理事長、組合員127人)は、多額の負債を抱えて、運営に行き詰まっていることが分かった。県外に本店のある金融機関から受けた融資の返済額が利子を含めて6億円近くにおよび、そのほか元コンサルへの業務委託契約料や市の下水道整備に伴う負担金などを合わせると約8億円に上る。31日に地権者(組合員)を集めた説明会が行われたが、事業をやめて解散する資金もなく、地権者は不安を募らせている。

  31日の説明会は同市前潟の土淵地区活動センターで行われ、地権者、総代(17人)ら約40人が参加した。主催者側で高橋理事長ら理事のほか現状打開に協力する県外資本のコンサルタント会社の担当者が出席した。事業認可権者の盛岡市区画整理課職員も同席した。

  説明会は昨年11月にも開かれ、負債の状況や経緯などについて説明があった。それによると、保留地が全く売却できず、それを原資とする事業もストップ。昨年は総会も開催できず、08年度決算と09年度予算も議決を経ていない状態だという。

  説明会で理事は冒頭「誠に申し訳ございません」と謝罪。事業継続の賛否と自由意見について地権者全員を対象に実施したアンケート結果などが県外コンサルから説明された。説明だけで2時間半かかり、質疑も合わせて約4時間続いた。

  金融機関への返済については利息だけで4・8%、1日7万5千円、年間2700万円にも上っていると報告があった。融資に携わったのは以前コンサルを担った県内にある社団法人。同法人は業務委託契約などを総会などの議決を経ないで行っていたという説明があった。

  説明では以前市から受けた指摘を調べる中で、金融機関の融資や、社団法人との業務委託契約などに不自然な点が多いこと、違法な手続きなども分かったとしている。この社団法人は05年度に農協が組合への融資から撤退した後に運営に参加。08年4月に撤退した。

  組合の事業認可期間は今年6月まで。期間延長をしなければ事業継続はできないが、資金がない。解散しようにも負債の返済や、必要な経費捻出もあり、その原資がない。

  アンケートでは事業を「やめる」という回答が約35%となり、「事業継続」を上回った。しかし「分からない」も多数あった。

  県外コンサルは、事業をやめるにしても活動資金が必要で、そのためには総会の開催が不可欠と説明。金融機関への返済のために地権者から賦課金(ふかきん)を徴収する可能性にも触れた。総会は3月中旬までの開催が目安とも示した。

  地権者からは「区画整理を実施したのがそもそもの間違い」「社団法人主導で行われだまされた」など理事の責任や説明不足に対する批判が噴出した。

  一方、「悪かったところはあとで修正し、事業期間を1年間延ばし、5万坪を1千人規模の従業員を雇用する企業に売却し、一発ホームランを狙え」との声もあった。

  参加した地権者は「解散するかはまだ決まっていない。もう1回こういう場が必要だ」と話していた。結局、説明会で明確な結論は出せなかった。

  同計画は盛岡インターチェンジ西側に位置する施行面積27・2f。総事業費約48億円で、16・1fを流通・工業系用地として企業誘致する内容。05年6月に設立認可を受け、組合施工で事業を実施していた。

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