2010年 2月 9日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉248 八木淳一郎 オリオンから元気をもらおう

     
  秋の夜更けに東の空に昇ってきたオリオン。真ん中の三つ星が特徴的。取り囲む4つの星のうち、一番左がペテルギュウス、一番右がリゲル。ともに1等星。晴れた日の冬の空なら、南から西にかけて簡単に見つかる(八幡平アスピーテラインから、10月1日)  
 
秋の夜更けに東の空に昇ってきたオリオン。真ん中の三つ星が特徴的。取り囲む4つの星のうち、一番左がペテルギュウス、一番右がリゲル。ともに1等星。晴れた日の冬の空なら、南から西にかけて簡単に見つかる(八幡平アスピーテラインから、10月1日)
 
  日ごろの忙しさに星を見る機会が少ない方でも、ふと見上げた夜空にオリオンの雄大な姿があったりしますと、寒さを忘れてつかの間すがすがしい気分になってしまう、といった経験をお持ちでしょう。オリオンにはそんな不思議な力があります。

  四季おりおりを代表する星座の中でも、冬を代表するオリオン座は恐らく年間を通しての人気者あるいは注目度のベスト3に入るのではないでしょうか。

  その雄大な四角形と真中の魅力的な3つの星がオリオンの特徴です。しかも1等星が2つもある星座はほかにありません。

  その2つは四角形の左上の赤色のべテルギュウスと左下の青白色のリゲルです。

  星座絵ではベテルギュウスは巨人オリオンの右肩を示していますが、星座絵によっては左肩になっているのもあって興味をそそります。リグルはオリオンの左ひざに位置しています。

  そして3つの星、いわゆる三つ星(みつぼし)ですが、これはオリオンの腰のベルトに相当します。偶然とは言え、この三つ星は天の赤道にほぼ一致しています。

  ですからオリオンは上半身が天の北にあり、下半身は天の南にある、というように南北にまたがっていて、これまたいかにもオリオンらしい堂々たるスケールです。

  オリオンが東の空に上ってくるころ、三つ星がほぼ垂直に立っている姿というのも印象深いものですが、さらに面白いのはこの3つの星の並び方です。

  右側(西側)の一つがほんのわずか上(北側)に位置していて、エジプトのピラミッドはオリオンの三つ星にならって造られたとする説がありますが、ピラミッドも確かに一つがごくわずかずれて配置されています。するとオリオンの左側(東側)に流れる天の川はエジプトのナイル川ということになるのでしょうか。

  さて三つ星の真下(南側)に小三つ星(こみつぼし)というのがあります。空の暗いところでは、この縦に並んだ星の真中がわずかにボーッとした雲の切れ端のように光っているのが肉眼でも分かります。

  有名なオリオン大星雲です。ここは星が誕生する場として夜毎、世界中の天文学者たちが観測や研究をする重要な所となっています。

  オリオンの腰のベルトに相当するのが三つ星。では、この小三つ星はオリオンのいったいどこに!? ギリシャ神話の中での猟師オリオンの生い立ちや生涯にわたるさまざまな振る舞い、そして星座絵などを見ながら想像してみるのも一興かと…。

  ともかくも、元気印のオリオンさんから元気をもらって寒さも不況も吹っ飛ばしてしまいましょう。
(盛岡天文同好会会員)

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします