2010年 3月 24日 (水)

       

■ 岩手談合事件で公取が審決 80社すべて関与と認定

 公正取引委員会は23日、県内建設業者が県発注工事で独占禁止法違反をしたとして排除勧告をして審判で争った91社問題について、代理人らを通じて審決を下した。既に解散などした11社を除く80社すべてが談合に関与したと認定した。内容は昨年10月に示された審決案と同様のもの。これにより公取は課徴金、県は損害賠償金の支払いを命じ、県と市町村は指名停止措置を講じることになる。県内経済への影響と合わせ、91社問題は新たな局面を迎えることになる。

  業者の代理人弁護士らによると、審決では05年6月の排除勧告時にあった91社のうち11社を除く80社を対象に審決を下した。内容は01年度から04年10月までの期間にあった県発注工事133件中123件で受注調整(談合)があったとしている。

  主文では対象業者に対して▽県発注工事での受注調整を取りやめた確認を自社の決定機関で決議する▽その内容を他の対象業者と県、自社の従業員へ周知徹底する。その方法は公取の承諾を受ける▽今後対象業者間、他の業者とも談合をしてはならない▽以上の件を公取へ報告する-よう措置を命じている。

  80社のうちビックランド社(盛岡市)は今年1月に解散して清算に入っており、措置の対象から除外される。15日に経営破たんした同市の北水建設工業は対象に含まれている。

  公取側は23日午前、東京在住の業者代理人弁護士らに審決書を取りに来るよう通知。代理人を立てない業者には同日発送した。これにより対象業者へ審決書が送達する2日後、25日に公式ホームページで内容を公表する予定。

  対象業者の加盟する県建設業協会(会長・宮城政章宮城建設社長)には23日午前、東京の弁護士事務所から第一報が届いた。電子メールで審決書も受け取った。入居する同市松尾町の県建設会館では対応を協議する打ち合わせが行われた。24日に同会館で宮城会長らが報道機関に対し記者会見する予定。

  市建設業協同組合(理事長・高橋精一高光建設社長)でも午前中に一報が寄せられた。加盟する業者15社が対象だ。事務局は、加盟業者の会費で賄われている組合では「組合の運営そのものにも影響を与えかねない」と会員の脱退など今後への不安を隠さなかった。

  審決は、送達から30日後に確定する。県はこれを待たずに業者を個別に精査して指名停止措置を通知する。期間は12カ月。早ければ4月にも指名停止措置がとられる見通し。盛岡市はじめ県内市町村は県に準じて指名停止をする。期間は同市も県と同様12カ月(市外での受注工事だけなら6カ月)。

  公取は審決から1年以内に、勧告期間中に工事を受注した業者へ課徴金納付命令を出す。課徴金は契約金額の3%に相当する。県はこれと別に損害賠償金(契約金額の10%)を受注業者に請求する。

  業者側は不服があれば東京高裁に審決取り消し訴訟を提起できる。課徴金納付命令でも不服を申し立てれば、公取の審判で争える。課徴金は3カ月以内に納付しないと公取が督促する。

  盛岡広域圏内のある業者の社長は不服申し立てを行わない考え。社長は「年度内には結論が出そうだと昨年暮れから情報があったので、出て当たり前という感じだ。2年前から県の入札参加申請もしておらず、課徴金の請求も対象外。民間工事で経営しており、県の処分も受け入れる」と話していた。

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