2010年 8月 4日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉14 家族 横澤隆雄

     
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  自然体のままで飾り気のない写真を撮らせてくれた仙蔵さんに家族はなく、一人でたくさんの動物たちと共に暮らしていました。

  ヤギ、ヒツジ、ウサギ、犬に猫と仙蔵さんの「家族」は多彩でした。ヤギやヒツジのように草を食べる動物は餌代がかからなくていいのだと話してくれました。

  ヤギもヒツジも夏の間は牧草地に放牧しておくと手間がかからなくていいのだとか。とはいえ冬の間は小屋の中で飼わなければならないので冬に備えて干草を蓄えておく作業が大変なのだとも話してくれました。

  冬の間ヤギやヒツジは薄暗い小屋の中で飼われていて、ストロボなしに写真を撮ることはできません。雪が降り積もり、そこに太陽の光が差すと雪に反射した光が小屋の奥まで届き、ストロボなしでも写真を撮ることができました。

  粗末に張られた板壁の間から差し込んだ柔らかい光も独特の効果をもたらしてくれました。小屋の中で「家族」とともに写真に納まる仙蔵さんの目は優しそうに輝いていました。
(紫波町在住)

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