2010年 8月 4日 (水)

       

■ 〈芸能ばんざい〉23 飯坂真紀 大ヶ生高舘剣舞

     
   
     
  岩手の代表的な民俗芸能である剣舞のうち、盛岡地域には大念仏剣舞と阿修羅系高舘型の念仏剣舞が伝えられてきた。高舘の伝説に由来する後者の剣舞は、現在の団体のほとんどが、藩政期の「上田通」に区分されるエリアに分布していて、大ケ生から伝わった例が多い。

  それはどういう意味なのか、剣舞の伝播がどのようにして行われたのかが私が今、気になっている点だ。

  ポイントは区界の兜明神にあるのではないか、とにらんでいる。兜明神嶽のふもとにある兜神社は馬の神様をまつり、今も人々の信仰が厚い。昭和30 年代までは、大ケ生からも馬を連れてお参りにいったものだという。

  峠を越えて根田茂へ抜け、さらに山道を区界駅の裏まで行くルートがあったと聞いて、新鮮な感動を覚えた。馬産が盛んだった時代、兜明神の祭りはとてもにぎわったそうだ。

  お祭りは田植えが終わった6月に行われる。滝沢村蒼前神社のチャグチャグ馬コに相当するお祭りだとも言える。

  当時、参拝客は地元はもとより、大ケ生はじめ根田茂、砂子沢、銭掛などからもたくさん来ていたというが、そのエリアこそ、高舘型の剣舞の伝承エリアなのである。

  大ケ生高舘剣舞は、4世代にわたって20名を超える参加人数をもつ。お盆には地元の瀧源寺で回向を上げ、庭元宅で巻物開きを行うなど伝統を踏襲している。もっか今まで踊っていなかったレパートリーに挑戦中と聞いて心強く思った。

  9月には地元の「大ケ生金山の里縄文まつり」で踊る予定だし、その前には8月8日「北上・みちのく芸能まつり」への初参加が待っている。大勢の観客を前に、山里の剣舞をちからいっぱい披露してきてほしい。

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  【大ケ生高舘剣舞の主な予定】北上・みちのく芸能まつり(8月8日)、大ケ生金山の里縄文まつり(9月5日)、もりおか郷土芸能フェスティバル(9月12日)

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