2010年 8月 15日 (日)

       

■ 花巻空港路線縮小へ 札幌減便、大阪は小型機化

 日本航空が2010年度下期(10月31日〜3月末)から、花巻空港発着の大阪線と札幌線を縮小する方針を県に伝えていたことが分かった。大阪線は小型機のみの運航とし、札幌線は1往復減の2往復とする方針。両路線が黒字路線にもかかわらず座席数が大幅に減らされるのは、日航全体の機材のやりくりと収益性の向上が理由とみられる。県では利用者の利便性確保や観光への影響を考え、仮に縮小しても現行水準に回復できるよう働きかけていく方針。

 県空港課によると、日航東北支店の社員が7月28日、同課を訪れ説明した。同社の更生計画の一環で老朽化したジャンボ機や中型機を退役させ、小型機へ切り替えていく中で機材不足になるため、路線の就航機材の配置を全体的に検討している。この全体方針の中で花巻空港も縮小する。

  大阪線に関しては現行1日3往復し、2便が165席、1便が50席となっている。下期は全3便を76席の小型機に切り替える。1日の総座席数は380席から228席へ4割減となる計算。

  札幌線は3往復から2往復に減便。機材も現行の76席が2便、50席が1便の運航から76席の1便を減らす。このため1日の総座席数は202席から126席と、こちらも約4割の減となる。札幌線は昨年12月、150席の機材から76席と50席へ小型化された経緯がある。

  小型化の促進と減便の影響について、同課の波々伯部信彦総括課長は「小型化されると団体ツアーを組めなくなる。東北各地で行われると他の地域から来る団体客の減少という影響が出る」と団体客、観光客への影響を懸念する。

  同時に座席が3割から4割減ること自体で「乗れない人が出てくる。特に年末年始は帰省客が多く、11月でも観光需要はまだある時期」と、利用者の利便性低下につながると指摘する。

  花巻空港は今年度の4〜7月、大阪線の乗降客が5万1517人で前年比15・6%増、利用率は56・2%で前年を7・3〓上回り、札幌線の乗降客は3万1972人で18・6%減、利用率は69・5%で同15・8〓上回っている。大阪便は昨年、新型インフルエンザ流行の影響を受けたことから、今年は平年並みに回復した一方、札幌便は小型化により供給量が減ったことで団体ツアーが組めなくなったことが影響している。

  波々伯部課長は「下期のタイミングで覆るかどうかは別として、当面は今の水準に戻してもらう必要がある。方針では需要量を決して満たす供給量ではない。機材やりくりの事情があるとしても、不採算路線ではないので、地域観光面への影響が大きいということも訴えていく必要がある」と、県として座席数水準の維持を訴えていく方針だ。

  花巻空港をめぐっては今年5月6日から名古屋線が休止となっており、県は早期再開を訴えている。日航から県は先に中部国際空港ではなく小牧(県営名古屋)空港発着の小型機なら黒字と試算されると説明を受けている。

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