2010年 9月 8日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉19 地駄引き 横澤隆雄

     
   
     
  馬と共に「地駄引き」の作業をしている馬方の北さんに会ったのは、もう20年以上も前のことになります。

  「地駄引き」とは、伐採現場から車道のそばに設けられた貯木場までの間を馬で引いて木材を搬出する作業のことを言います。

  北さんは馬と共に伐採現場までのきつい上り坂を登り、馬車に木材を積み込んで引き出して来るのですが、こう配がきつい上に道が悪く危険がいっぱいで一瞬も気を抜くことのできない作業です。

  まさに人馬一体で、車道そばの貯木場まで30分以上もかけて材木を引き出して来るものでした。

  貯木場に材木を降ろし終わるとまた登って行くことの繰り返しで、貯木場と伐採現場の間を何度も往復してたくさんの材木を搬出していました。山ではそんな大変な作業の連続でしたが、仕事が終わり家に帰ると馬をとても大切にしている北さんでした。

  夏の暑い盛りには水浴びを喜ぶ馬を川に連れて行き、馬が満足するまで水遊びに付き合っていたことが思い出されます。

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