2010年 10月 2日 (土)

       

■ 桜山地区に勘定所や土塁後復元構想 地元仰天「商店街壊す気か」

     
   城郭の構造物を再現する将来像が示された盛岡市内丸の桜山参道地区。内丸緑地側の鳥居付近(写真手前)には「綱御門」を再現する案も  
   城郭の構造物を再現する将来像が示された盛岡市内丸の桜山参道地区。内丸緑地側の鳥居付近(写真手前)には「綱御門」を再現する案も  
  盛岡市は、史跡盛岡城跡公園保存管理に関連して、商店街が並ぶ桜山参道地区の将来像を公表した。藩政時代にあった勘定所風建物や「綱御門」、亀ケ池と鶴ケ池の内側を囲むように土塁跡を再現する構想。具体的な時期や進め方などは全く決まっていないが、現在の商店街から立ち退きを迫られる飲食店が出るのは避けられそうにない。商店街関係者からは「(一部だけでなく)結局すべて撤去の対象になるのでは」と懸念も出ている。地元町内会と商店街は市から説明を求めることにしている。

 内容は9月29日に市議会で公表された。この中で市は「遠い将来には史跡を構成する主要な要素以外のものは史跡以外に移転を図るとの方針は維持する」とし「今後の社会状況などの変化により方向性を検討する」と説明した。「遠い将来」がいつのことを示すのか、具体的な期限は示さなかった。

  再現する構造物の図案も示された。綱御門は県庁側の内丸緑地と参道地区入り口に整備。周辺は城郭の下曲輪(しもくるわ)に位置しており、池の内側を囲む土塁跡、亀ケ池の延長上に堀跡も再現。勘定所は東側の市道そばで史跡の案内・管理機能を持たせたい考え。

  市は現在、年度内の史跡の保存管理計画策定に向け作業中。公園内を4区分し、改修や改築など現状変更の基準をそれぞれ設定。参道地区では商店街の建物の内外装改修や条件付き改築などの基準案が示されている。

  商店街で薬店を経営する高橋司氏(改革・みらい)は議会での説明で「初めて聞いた話だ」と驚きを隠さなかった。7月の保存管理計画策定委員会では話題に上らなかった。

  今野孝一公園みどり課長は「勘定所については間取り程度しか分からない。位置や規模もまだ分からない。土塁はどうするか具体的にはまだ決まっていない」と説明。来年度に将来像に向けた具体的な整備構想を検討し、明らかにする考え。

  佐々木信一氏(市民連合)は「相当の移転が必要では」と指摘。今野課長は「移転してもらうとなれば相当なこと。市としてこういった方向、目標に向かって進みたいということ」と述べた。

  東大通商業振興会の颯田淳会長は「昭和34年に市から公園整備へ協力を求められ、同意した。あれから50年もたっている。商店街の歴史は60年になる。生活のために商売をしてサービスを提供している。遠い将来と銘打って、ゆくゆくは撤去だ。同意しろといわれても会長としては同意できない」と憤った。

  議会で示された図案を関係者が見れば、どの建物が移転、撤去されるか一目瞭然だという。地区内では将来像に関する情報がまだあまり伝わっていない。「結果的に全部残らず、すべて移転になるのでは。昨年からの測量調査に協力したが、結果は壊されるために協力したことになる」。颯田会長は困惑する。

  同振興会では、市が予定している説明会とは別に、地元の内丸第2町内会(川村雄将会長)とともに市側の説明を聞く場を13日午後3時から櫻山神社で開くよう調整している。

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