盛岡タイムス Web News 2010年 11月 13日 (土)

       

■ 桜山参道将来構想、協議難しい? 地元あくまで「白紙撤回」

 史跡盛岡城跡・桜山参道地区の将来像(整備計画案)をめぐって、盛岡市は白紙撤回を求めている地元・内丸第2町内会、東大通商業振興会と協議の場を持ちたい考えだが、実現は難航しそうだ。地元では「実質ゼロベースで協議するのか、現状ではうのみにできない」と懸念を表明している。市が「あくまでたたき台」としている勘定所風建物や堀跡などを復元する案を白紙にすることを協議に先立って文書化するよう求めている。

 12日朝、町内会青年部(山崎浩二部長)と振興会(颯田淳会長)の約30人が県庁前交差点で市民に関心喚起を呼びかけた。「桜山人情商店街・変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします」と書かれたチラシ800枚を配布。白紙撤回を求める署名も募り、約30分間活動した。

  はんてん姿のメンバーが通勤途中の県庁や市役所の職員、会社員らにチラシを配った。忙しい通勤時間帯のせいなのか、受け取らない通行人もいた。市民の関心には、ばらつきが見られた。

  同市南大通の会社員、中田えり子さん (47)は「桜山は今のままがいい。日本中どこに行ってもあるような景色は面白くない。秋田の知り合いは盛岡に来るたび風情があると訪れている。盛岡ならではのものを残してほしい。ただし署名活動が見えにくい。もっと目立ってやるべき」と署名に協力していた。

  10日の市長会見は桜山問題に時間が割かれた。谷藤裕明市長は史跡盛岡城跡保存管理計画策定のスケジュール、計画に盛り込みたい考えの将来像の表現について「柔軟に対応したい」と説明。12月から来年1月に実施予定だった市民意見募集期間について延期の可能性も示唆した。

  しかし、「たたき台」を白紙にして協議するかは明言していない。「ただのたたき台であり、例えばそういう考えも一つとしてあってよいだろうし、それでだめなら今度(の協議の場で)いいものが出てくれば、それを採用しながら…」(谷藤市長)と述べた。

  会見後、担当の新沼正博都市整備部長は颯田会長らを訪ね、協議の場実現に向け、市の考えを説明した。颯田会長は「会見内容がつかみ切れていない。部長から説明された内容とニュアンスが違うし、実質ゼロベースでの協議なのかうのみにできない。どっちとも取れる内容にも受け取れる」と話している。

  「口で言うだけでなく、協議の場を開くことについて理由を書いてもらい公文書化してもらいたい。それを踏まえ、受けるかどうかは会議を開いて決めたい。地元の合意を得なければ整備を進めないことが担保されなければ、協議の場に地元が参加した既成事実だけが残る」と主張する。

  協議の場実現は、市が地元の声を受け入れることで一気に進む可能性がある。市が応じるか、あるいは市と地元の着地点を探せるかが鍵を握る。

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