盛岡タイムス Web News 2010年 11月 26日 (金)

       

■ 桜山参道将来像、地元との協議へ交渉 盛岡市の懇話会でも委員から対応に批判

     
  市の案内で桜山周辺を現地見学する懇話会メンバーら  
 
市の案内で桜山周辺を現地見学する懇話会メンバーら
 
  史跡盛岡城跡・桜山参道地区の将来像(整備計画案)について、盛岡市と地元が協議の場の設置へ向けて水面下で交渉が進められている。早ければ12月はじめにも協議の実施について基本合意が図られる見通し。地元が求める計画の白紙撤回の部分が条件になりそうだ。25日市内で開かれた10年度お城を中心としたまちづくり懇話会(座長・倉原宗孝県立大学教授、委員8人)でも将来像について議論があり、市側の対応をめぐって批判的な発言が相次いだ。

  同懇話会では、お城を中心としたまちづくり計画の進行状況の説明と盛岡城跡周辺の現地見学が行われたが、桜山問題に時間が多く割かれ、委員が活発に議論した。

  参道地区で店舗を経営する市議の高橋司委員は、協議の場について「いい方向へ少しずつ進んでいるとは思う。希望的観測は持っている」と述べた。市と地元とが交渉していることを示唆した。

  市側は説明で「参道地区は地元との合意を図り、文化庁の指導もいただきながら保存管理計画の策定に取り組む」と述べた。

  櫻山神社宮司の坂本広行委員は「住んでいる方に立場や歴史観、生活感の違いを感じる。説明会などで発言するのは店子、また貸しの方が多い。(土地の貸し主の)神社と直接契約している方の発言は少ない。早めに協議の場を設ける必要がある」と主張。これまで公の場で閉ざしていた重い口を開いた。

  「3年後(2014年)に神社との賃貸借契約期間が切れる。今後の土地活用について判断を迫られるのも半年から1年以内であり、先延ばししない」と説明し、双方の歩み寄りに期待した。

  四季亭おかみの林晶子委員は「(将来像を)新聞発表で知り、自分はこの懇話会の委員じゃなかったのかと思った。すっかり地元との関係がこじれてしまった。今後は慎重に進めないと」「観光客にとっては名物があり街中で交通の便が良く喜ばれている。観光面では貢献している」などと話した。

  作家の斎藤純委員は「発表が唐突。なぜこのタイミングなのか。一番市民に近い行政機関の市役所が国の出先機関になったかのような発言だ。それを受け取る側の感覚として残念だ。たたき台があまりにもお粗末で、誰が喜んで、将来像にある観光施設へ来るのか」と疑問を呈した。

  倉原座長は「市と地元との状況を見守りつつ、必要なら懇話会で意見を出したい。今後のまちづくり、都市づくりへ乗り越えるべき糧、必要な経験として丁寧な説明をし、互いの信頼を高め合えるようにしてほしい」と訴え、時間をかけて協議するよう求めた。

  今野孝一公園みどり課長は「協議の場について、対立でなく対話構造になるよう努めたい」と応じた。


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