盛岡タイムス Web News 2010年 12月 1日 (水)

       

■ 雫石町立てこもり 未明に警官突入、刃物男逮捕

     
  女性人質立てこもり事件が起きた雫石町の町営住宅(止まっている車の左奥が現場)  
 
女性人質立てこもり事件が起きた雫石町の町営住宅
(止まっている車の左奥が現場)
 
  29日夕方、雫石町高前田の町営新高前田住宅で発生した人質立てこもり事件で、県警と盛岡西署は30日午前4時40分、住所不詳無職の鳥谷部千秋容疑者(58)を逮捕監禁と銃刀法違反の容疑で逮捕した。人質となっていた同団地の無職、村上アケミさん(72)を保護した。刺されて病院に運ばれた同団地住人の無職上平豊さん(62)は腹部と右腕数カ所に重傷を負った。楽観できない容体。鳥谷部容疑者は本籍青森県上北郡七戸町。4、5年ほど前から同団地に出入りして、住民とたびたびトラブルを起こし、雫石町議会9月定例会でも取り上げられていた。鳥谷部容疑者の素行を知る住民は、的中した不安に憤りを隠さなかった。

  現場は国道46号と雫石町の商店街の間にある町営の住宅団地。4世帯入居の棟割りの平屋が並び、約10のブロックに分かれている。事件は入り口にほど近い一角で起こった。

  29日午後5時46分、住宅の住人から鳥谷部容疑者が、上平さんを刺したという通報があり、救急出動した盛岡西消防署雫石分署の署員が上平さんを病院に搬送した。上平さんは数カ所を刺されており、病院で手術を受けた。

  このあと鳥谷部容疑者は、知人の村上さんを人質に取り、吉川くに子さん宅の小屋に立てこもった。小屋は母屋と接する造りになっている。鳥谷部容疑者は刃渡り13aのマキリ包丁を持っていた。

  警察が駆けつけて家を包囲。同日午後7時25分、団地内に現地本部を設置して付近の住民約20人を町営体育館に避難させた。

  警察は鳥谷部容疑者に村上さんを解放するよう説得した。鳥谷部容疑者は説得に対しては応答し、金銭や逃走手段などの要求はなかった。小屋内に暖を取るものがないため、30日午前0時51分までに毛布2枚と使い切りカイロを差し入れたという。

  約11時間にわたるにらみ合いが続いたが、午前4時半過ぎに動きがあり、同40分に警官が突入して、鳥谷部容疑者を現行犯逮捕した。突入の際には負傷者はなかった。鳥谷部容疑者は興奮状態だが、容疑は認めているという。

  町民の話によると、鳥谷部容疑者は同郷の知人を頼って町内に生活の拠点を求めるようになった。鶯宿方面に向かう県道沿いにある同町西安庭のプレハブ小屋や駐車しているキャンピングカーなどを拠点に生活し、頻繁に町営住宅を訪れていた。雑穀やくず米を集めては売って生計を立てていたという。

  団地には知人がおり、居候のような形で暮らすなど町内を転々としていたとも言われている。粗暴な性格をあらわにすることがあり、町民からトラブルメーカーと見られていた。

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