盛岡タイムス Web News 2011年 3月 4日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〜三陸の四季と味覚をあなたに〉18 草野悟 三鉄・堀内駅から見た漁港

     
   
     
  晴天になりますと、空どこまで青く、海鏡面のように輝き、海の中にはお魚さんたちがうごめき、私の釣り竿に今にも飛びかかろうとしています。えっ、そうは見えない?この写真を見て、あの堤防の下にはアイナメの50a、奥の白い堤防のテトラポットには数えきれないほどのドンコ、太平洋の真ん中には巨大なナメタが見えるようになるまでには、そりゃ一朝一夕には体得できません。ま、素人には無理です。玄人も無理ですが。

  今年の正月、このような天国のような風景は皆無でした。恐ろしいほどに荒れ狂い、雪は容赦なく横殴り。強風が家々のトタン屋根をはがしていきました。

  普代村の養殖棚も深刻な打撃を受け、今なお漁師の皆さんが復旧に取り組んでいます。だしのよく出る普代産昆布の収穫も心配です。普代村から野田村にかけての一帯は、湾がなく外海と直結です。そのため身の締まった品質抜群の魚介類が豊富です。刺し身包丁にまとわりつく透明な白身。眞子鰈のねっとりとした味を知ってしまったら、恐ろしいことに永久に虜(とりこ)になってしまいます。

  釣り人の厭(いや)らしいところは、海が大荒れなら他の釣り人は当然釣りに行けない、そうするとお魚さんたちは釣られない。そうなると私が釣れる、と実に勝手な計算式が成り立つところです。

  普段は紳士なのですが、釣りともなるとサバンナの猛獣よろしく、獲物を獲ったものが生き残る、って野生に戻ってしまうんですね。特に三鉄の社長さんに見られる行動パターンです。

  この普代村の堀内漁港にもやがて平和で穏やかな海が戻ってきます。堤防釣りは万全の安全対策が不可欠ですから、行かないほうが無難です。私が釣りに行けない日はすべて禁漁にしてほしい。
(岩手県中核観光コーディネーター)

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