盛岡タイムス Web News 2011年 3月 8日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉276 八木淳一郎 春はおとめ座

     
  八幡平アスピーテラインから見た3月の南東の空。岩手山の上に乙女座が君臨する  
 
八幡平アスピーテラインから見た3月の南東の空。岩手山の上に乙女座が君臨する
 

 春の星座には、かに座、しし座、おとめ座、うしかい座やかみのけ座などがありますが、代表的なものを一つと言えば、美しいイメージ、星占いなどでの知名度の高さなどから、おとめ座にすることに大方、異論はないでしょう。

  今年の場合、昨シーズン同様おとめ座にはあの土星がいますから、なおのこと注目の的、人気の的となるに違いありません。何しろ輪のある土星の魅力は、老若男女、善男善女を問わず人気ナンバーワンなのですから。そして、そこにもってきておとめ座です。

  おとめといえば世界中?の男性の人気度?これまたナンバーワンではないでしょうか。世の女性の方々も一人残らず、私はおとめ、と名乗り出ることでしょうし…。頭上の土星と地上の女性、どちらも世界を明るくする存在でございます。

  ところで春の代表おとめ座の1等星といえばスピカです。スピカは私たちとの距離が350光年と、明るい星の中では比較的遠い星です。やはりおとめは近くて遠い存在。遠くからいつもほほ笑みの光を投げかけてくれているのでしょう。いつまでもこだわるようですが。

  麦の穂という意味のスピカはスパイクと同じ語源です。やはりきれいなバラにはトゲがある?またまたこだわってしまいましたが。

  日本では真珠星という美しい和名がついていますのでご安心ください。名前の通り色白の星です。わが国では色が白いことがまずもって美人の第一条件と言われています。すみません。

  星の色は星の温度によって違ってきます。赤い色は総じて温度が低く歳とった星。青白いものは温度が高く、若い星がほとんどです。

  これら星の色と温度の関係をスペクトルと言ってちょうど、虹の七色のように星の光を分解するといくつかのタイプに分類することができます。これは星の温度や年齢を推測するために大事なものになっています。

  スペクトル型には、O、B、A、F、G、K、Mなどのタイプがあり、OやBは高温で若い星、KやMは低温の歳とった星ですが、スピカはB型星ですからこれまたおとめらしいのでは。

  太陽はG型星で、さしずめ中年の星といったところです。覚えてもしょうがないという人もいらっしゃるでしょうが、スペクトル型の覚え方一つ。Oh!Beautiful And Fine Girl Kiss Me! おとめにふさわしい締めくくりではありました。
(盛岡天文同好会会員)


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