盛岡タイムス Web News 2011年 3月 24日 (木)

       

■ 被災地に希望の光を 児童生徒が作品展

     
  手作りの看板に力強くメッセージを書き込んだ  
 
手作りの看板に力強くメッセージを
書き込んだ
 
  盛岡市山岸の片岸なお子さん(45)が主宰する子ども絵と造形のサークル「アトリエすみれ」と「アトリエこだま」の子どもたちによる第6回春の陽だまり作品展が23日、同市中央通1丁目のギャラリーおでってで始まった。

  3歳児から小学6年生、OB・OGの高校生ら29人による約300点が展示されている。一つの素材の可能性を引き出し、「えっ、それしていいの?」という子どもの表情も引き出すような創作活動を提案している片岸さん。障子紙を使った色遊びや全長約10bの段ボール紙に描き連ねた理想の町など、子どもたちの発想が詰まった展示となっている。

  前日22日は延べ50人ほどが集まり、展示作業にいそしんだ。会場を走り回る子どもたち。そのにぎやかな声は場外にも響いた。

  開催するべきかどうか悩み続けたという片岸さん。しかし、「この時期だからあえてやる意味がある」と予定通りの開催を決めた。「日々情報も変わり、悲惨な状況で落ち込んでいたが、そろそろ集まって、みんなが起き上がっていく時期」と今を見詰める。

  「ここで、みんなで思いを一つにして歩んでいこう」と、「イベントを生かして静かに贈れるメッセージがあるのでは」と考える。

     
  子どもたちの元気な声と笑顔があふれた展示準備中の会場  
 
子どもたちの元気な声と笑顔があふれた展示準備中の会場
 
  黙々と壁に絵を張る手伝いをしていた三田和俊君(上田小4年)。父の章徳(あきのり)さんは、県立釜石商工高校の教諭で単身赴任中。無事の確認が取れたのは津波から3、4日後だった。「たぶん元気に助かっているだろうと思っていたが不安だった。声を聞いた時は無事だったんだとすごくほっとした。元気な顔をして帰って来るのを待っている」と声に張りがある。

  「5年生で頑張りたいことは」と尋ねると「節電」と答えた。「向こうは電気が不足しているので、なるべく節電をして過ごしたい。少しでも協力したい」と思いを巡らせている。

  「ここにある絵は子どもたちの命の光、生きる喜び」「子どもたちの生きる喜びが今みんなの心を満たす悲しみの大きなとばりの中に、一条の光となって差し込むことを願って」と同展をささげる。

  観覧無料。27日まで開催。午前10時から午後5時(最終日は同4時)まで。館内は暖房が入っていないため、暖かい格好での来場を呼びかけている。問い合わせは片岸さん(電話663-3510)まで。


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