盛岡タイムス Web News 2011年 4月 6日 (水)

       

■ 〈不屈の意志〉全員の雇用を維持 スーパージョイス小苅米秀樹社長に聞く

     
  5月の通常営業に向け復活に力を入れる小苅米秀樹ジョイス社長  
 
5月の通常営業に向け復活に力を入れる
小苅米秀樹ジョイス社長
 
  盛岡市東安庭のジョイス(小苅米秀樹社長)は5月の通常営業に向け、経営計画の見直しなどを行い、復興への取り組みに拍車をかけている。エネルギー事情や物流態勢とも回復し、日用品に関しては営業中の34店舗でほぼ安定供給できる状態になった。大震災で破損した山田店と大槌店の2店では中旬までには移動販売を実施する。 (大森不二夫)

  小苅米社長(49)は「当社の沿岸部店舗2店は建物の一部が流されたり、鉄骨が曲がるなど甚大な被害を受け、当面営業停止の状態。人的被害も受けた。大変な被害をこうむったが、各地の地域住民からの安定的な商品供給の要望も多い。雇用維持のためにも一歩前に進みたい」と決意を新たにしている。

  滞っていたメーカーからの商品供給も順調に動き出した。自社の花巻物流センターも通常通り稼動。メーカーの主力商品はほぼ欠かさず店頭に並んでいる。

  「東日本の工場が被害に遭っても北海道や関西の工場が稼動しており、少し時間がかかっても入るようになった。懸案とされた青果、精肉も安定的に入っている。もう買いだめする動きもない」という。

  新たな問題として浮上しているのは包装資材不足と魚介類の確保。「包装資材は大変に不足しており、パッケージ詰めが困難になっている。豆腐や納豆などの包装が減少している。魚介類は三陸沿岸が壊滅的で当面、三陸産は仕入れが無理。これからは日本海や西日本などからどう魚介類を手当てするかが課題」とみる。

  同社では既に全社的なコスト削減、粗利益率の改善などに重点的に取り組み、営業体制の拡充、食品スーパーマーケット事業の強化など経営資源の選択と集中を実施する。被災に遭った山田店と大槌店で移動販売の開始も検討している。

  「被害額などを計算し特別損失に計上する予定だが、概算で見積もると十分内部留保で賄える。各部で今年度予算の見直し、修正予算の作成を進めている。緑が丘店、八戸店の新店は工事を進める前提で予算を検討している。今後は成長戦略を描く」という。

  「メーカーも流通も急ピッチで動いている。福島の原発問題が解決すれば半年後には日本経済は通常に戻り復活しよう。当社では5月から通常営業体制に戻す。スタッフ全員の雇用を維持しながら早々、食の提案型スーパーマーケットの確立による当社の目指す経営に戻す」と話した。



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