盛岡タイムス Web News 2011年 4月 7日 (木)

       

■ 〈東日本大震災津波〉被災者、疲労もピーク 山田町豊間根に仮診療所

     
  山田町立豊間根中の仮診療所で診察する市川朋宏医師  
 
山田町立豊間根中の仮診療所で診察する
市川朋宏医師
 
  東日本大震災津波の発生から1カ月近くになる。慣れない生活リズムや他人への気遣いなどから避難所へ身を寄せている被災者のストレスや疲労がピークに達している。避難所を手伝う看護師は「長い生活なので不安になってくる。我慢して我慢してやってきても、我慢には限度がある」と話す。張りつめていた緊張が徐々に緩むこれからが精神的にも肉体的にも本当にケアが必要になってくる。

  約150人の被災者が避難している山田町立豊間根中学校には3月21日から仮診療所が設けられている。和歌山県から来た医師、薬剤師、看護師の医療チームが今月いっぱい診療と地域での往診を1日交替で実施する。

  校舎内の廊下に並べられたいすが待合室で、診察は相談室として使われていた部屋で行われる。日によって訪れる患者の数は違う。命に関わる病気は多くないが、これまで通っていた病院が休業している患者のよりどころとなっている。ここ数日は花粉症などの症状を訴える人が増えてきているという。

  和歌山県立医科大学の市川朋宏医師(34)は「避難所に生活している方は若い人も高齢者も何人かがストレスで体調を崩す方が見られる。病気のある高齢者は特に体を動かさなくなり、どうしても寝ている時間が長くなる。つらいときでも声を掛け合い、体を動かすことが大切」と話す。

  同避難所では大阪府から来た3人の保健師も高齢者などの支援にあたっている。「課題は山積している。コップの水があふれるところまで来ている。仮設住宅への移動など一区切りつくまでのケアが必要」。避難所は健康面、心理面で弱い方には非常に厳しい環境だという。

  日常生活とは違う避難所生活の中で、これまで行ってきた療養やリハビリがストップしている人も多い。病気のため自宅では食事制限をするなどの工夫をしてきた人も、避難所ではまずは食べ物を確保することで精いっぱいだ。

  さらに、支援する人の疲労も蓄積されてきていると指摘する。「支援者が休めていない。使命感ですべて頑張っている。疲れているのに、疲れに気づいていない人もいる」。支援する人が倒れると、支援を受ける被災者にもしわ寄せが来る。体育館には保健師、看護師急募の張り紙もあり、多くの人手が必要とされている。 (泉山圭)

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