盛岡タイムス Web News 2011年 4月 13日 (水)

       

■ 〈東日本大震災津波〉
   がれき撤去や被災者受け入れ「対応遅い」 市長が国と県に不満

 県市長会(会長・谷藤裕明盛岡市長、構成13市)は12日、盛岡市内で会合を開いた。釜石を除く沿岸4市長も本人が出席し、市長会としての被災地支援や復興に関して意見交換した。この中で津波で家を失った被災者の受け入れや住宅対策、膨大ながれきの処理、復興に向けた取り組みに対する国、県の対応の遅さについて指摘が相次いだ。市長会として積極的に意見、提言を伝えることを確認した。

  被災者受け入れに関しては雇用促進住宅の提供が認められている。山内隆文久慈市長は「発生直後に使用許可を出したが、正式に認められるまでには10日ほどかかった。国が後追いしている」と苦言を呈した。

  勝部修一関市長は「法律の弾力運用がされるべきで、民間借家の活用について宮城県、福島県は認めているのに、本県だけ認められていない」と指摘した。

  戸田公明大船渡市長は「仮設住宅は市内で24カ所、2200戸の予定で、現在750戸に着工した。地域のニーズと供給量のアンバランスが生じている。抽選による入居が当初の考えだがコミュニティーが分断される」と現状を説明した。

  本田敏秋遠野市長は「被災地ニーズとマッチングしていない」と、住田町が陸前高田市と調整して国、県を待たずに独自に着工していることを紹介。

  民間組織が国に提言した内容を踏まえ「内陸に移っても集落が離散せず30〜50戸の集落単位で入居し、復興期に戻る。住宅の確保だけでなく長期を見据え、地域コミュニティーも保たれることで安心感、暮らしやすい環境整備を」と説いた。

  がれき処理についても意見が出た。伊藤彬北上市長は「膨大な量であり早く県に指示を出してもらいたい。仮置き場が必要なのに解体業者らの一時集積地があれば行政関与が少ないという。業者の責任だけでは無理だ。早く方針を示さないと受け入れる側も近隣住民の了解に時間がかかる」と懸念した。

  山内市長は「撤去については国の方針も遅い。待ってられずに撤去したものが、国費負担から適用除外されれば自治体側の動きが鈍くなる。後追いでもいいから措置してほしい」と訴えた。

  小沢昌記奥州市長は「仮設住宅ができて終わるわけではない。郷土の先人後藤新平は関東大震災直後に帝都復興のビジョンを示し、復興の機運を醸成した。絵に描いた餅ではなく国、県がグランドデザインを示し、地方が参加し、財源や権限を与えてもらわないと」と復興ビジョンの提示を求めた。


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