盛岡タイムス Web News 2011年 4月 24日 (日)

       

■ 〈岩手競馬〉「5月14日開幕」へ組合全力 最終判断は管理者会議へ

 県競馬組合(管理者・達増知事)は23日、盛岡市新庄の盛岡競馬場で馬主会、厩務員会、調騎会との4者協議を開いた。組合事務局は「延ばせば延ばすほど収支均衡が難しくなる」(高前田寿幸常勤副管理者)と危機感を募らせ、5月14日開幕に全力を挙げる考えを示した。馬主会など出席の各団体も、競馬存続の観点から相応の決意で経費節減に応じる姿勢を示した。組合では30日からJRAの受託発売を開始する方針で、5月2日からは船橋競馬についても発売を始める見通し。しかし、計画の単年度収支均衡をめぐる情勢は依然厳しく、実際に開幕できるかどうかは、29日までに正副管理者会議で最終判断される。

 高前田副管理者は協議の場で、7日の4者協議以降の取り組み状況、地震で被害を受けた水沢競馬場の施設復旧と今後の対応などを説明。21日の正副管理者会議の内容について「売り上げの相当な減少が見込まれ、収支均衡へ見直しが必要となり、開幕への最終判断を下すには至らなかった」と述べた。

  これらを踏まえ、開幕・開催のため賞典費や出走手当て、大口業者の委託料の削減、JRAや地方競馬全国協会(地全協)からの財政支援、地方主催者への受託手数料見直しなど「あらゆる方策を尽くす」という。

  開幕に向けて地震被害を受けたテレトラックなど売り場の復旧を急ぐ。見直しが必要な発売計画は盛岡1場のみで立てる。水沢競馬場の復旧については地全協からの財政支援が不可欠で、テレトラの9割補助は内諾を得ている。スタンドについては別枠で今後の検討事項になる。

  組合事務局や馬主会では5月14日に開幕できなければ、馬資源確保が難しくなり、レースの開催自体が危ぶまれると見ている。開幕がずれ込めば、それだけ岩手競馬存続の大前提である存廃基準の収支均衡達成も厳しくなり、廃止を迫られる事態になる。

  県馬主会の山本武司会長は組合事務局に対し「存続前提で全面的に応援する」と賞典費削減などを受け入れる意思を示した。

  一方、11日からの南関東の受託発売開始で収入も見込めたはずで「知事の決定の遅れが岩手競馬を苦しめた」とも指摘した。3月の特別開催中止や本来今月2日の開催が延期され、この間収入が絶たれた状態で、馬1頭当たり月17、18万円の経費がかかっている。仮に廃止となれば組合に対する補償問題も起きかねない。

  高前田副管理者は「1日も早く継続を決定してほしいというのが関係者の気持ち。本来2日に開幕しているはずで、関係者も震災被災者であり、生活の糧が全くない状態になっている」と述べ、存続・開催のため気合いを入れた。

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