盛岡タイムス Web News 2011年 4月 25日 (月)

       

■ 〈潮風宅配便〜三陸の津波被災現地から〉38 草野悟
  小さな力、たくましい力

     
   
     
  ここは山田中央保育園です。保育園の中まで津波がきましたが、幸い最後の流れで大きな被害は免れました。その保育園の前に畑がありました。すっかり海水混じりの土砂に埋もれてしまいましたが、なんとも美しい水仙が咲いていました。生命力に感動です。

  もうひとつの生命力、それがこの保育園のお子様たちです。三陸鉄道を勝手に応援する会が、勝手にお昼においしいお寿司(すし)をごちそうしますよ、と言って押しかけました。

  周辺の保育園の子どもさんと先生、合計150名ほど宮古の寿司職人「うちだて」ご夫妻に頑張ってもらいました。食材をご提供いただいたマックスバリュー盛岡駅前の店長さん、ありがとうございました。

  ご覧ください、この子どもたちの行儀よい食べ方。「いただきま〜す」と全員で元気にごあいさつ。太巻きと握りの組み合わせ。「おいしい〜」と大きな声で喜ぶお子さん。「なんかね、あのね、お父さんとね、いったね、回転よりうまいぞ」とお褒めも頂きました。(回転寿司さんすみません)

  「ねえじいちゃん(私はじいさんじゃないのに)、あしたも来ていいよ」とおませ風の女の子。実に純粋たっぷりなのです。しかも誰も残さずしっかり食べてくれました。残飯ゼロです。うれしいですねえ。

  保育園の先生たちもたくさん被災していましたので、先生たちにも大人のワサビの効いた握りを差し入れました。「私だけ食べていいんでしょうか。家の人に悪い」と言う先生。山崎美鈴園長さんが何度も何度も「ありがとうございました」というので照れてしまいました。子どもたちの小さな生命力、岩手の大事な力ですね。こちらこそ元気を頂きました。
     
   
     

  東京の友人で、昔美人だった銀座の女将さんからたくさんタオルを送っていただいたので、この行儀のよいお子様たちに使っていただくことにしました。とても美人だった女将さん、ありがとうございます。保育園の庭に桜の花が五つほど咲いていました。開花宣言ですね。被災地の皆さんの心にも早く桜が咲いてほしいと願うばかりです。
(岩手県中核観光コーディネーター)

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