盛岡タイムス Web News 2011年 4月 26日 (火)

       

■ 〈東日本大震災〉16年国体の開催断念へ 達増知事が会見で表明

 達増知事は25日、東日本大震災津波の被害と対応のため、2016年度開催が内々定している岩手国体について「5年後開催に向けた準備を予定通りの形で行っていくのは難しい」との認識を示した。県は復旧・復興に人的資源や財源を振り向けるため、今年度で予定していた関係事業を取りやめや執行保留とする方針。県教委や県体育協会といった県内関係機関、国の関係機関との調整があり、明確に「辞退」と言及したわけではないが、今後、復旧・復興と国体準備を並立させる人的体制と財源の確保は厳しく、16年度開催は極めて困難とみられている。

  県は震災に伴う今年度事業の見直し結果を25日に公表した。この中で国体選手強化施設整備・国体関連競技施設整備を取りやめ対象として事業費6億2千万円を全額削減し、準備委員会負担金や市町村競技施設整備補助金等の国体関係経費7400万円も関係機関と調整を要するため執行保留としたが、仕分け対象となった。同日設置した復興局には国体推進課から3人が配属され、職員体制も縮小。予算も人材も災害対応に振り向けた。

  達増知事は定例会見で記者の質問に対し「5年後開催に向けたスケジュールはあったが、被災地の復興に向けて人的、財政的支援が県として相当程度必要になることを考えると準備を予定通りの形で行っていくのは難しい」と述べ、現状分析として16年度の岩手国体開催は困難との考えを示した。

  国体開催については「全国の体育組織が行うもので、県限りでやる、やらないを決めることができない。いつどこでやるかは国の組織が決める仕組み」として「国の組織と調整を進めていく必要がある。県内でも県だけで決められることではなく、調整を進めていかなければならない」と説明。

  「発災直前において5年後に開催するぎりぎりの体制で進んできている中で何年か復旧・復興が進んでからでないと5年後に開催する体制に戻れない感じはしている」と県の実情を県内外の関係者に説明しながら、関係機関と協議、調整していく考えだ。

  岩手国体は08年に内々定しており、6月末までに日本体育協会に開催申請書を出し、7月にも正式内定となる見通しだった。震災の影響で申請の前提となる県議会の決議は2月定例会で出ていない。

  今後については「県内の関係団体、国の団体と調整していきたい。それぞれの団体との調整はスケジュール的なことも調整して決めていきたい」とし、開催申請の扱いも方針が固まるまで、凍結されそうだ。

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