盛岡タイムス Web News 2011年 4月 27日 (水)

       

■ 〈東日本大震災〉民間住宅借り上げ制度へ多くの希望 盛岡市で相談会

  県は震災で住まいを失った沿岸被災者のために民間賃貸住宅を一時借り上げて提供している。これに伴い盛岡市では入居希望者対象の受け付け相談会を開いている。同市内丸の市役所本庁舎の会場には親戚宅などに身を寄せていたり、沿岸避難所から内陸に住居を求めたりする家族が開始した25日から多数訪れている。このため26日から会場を本庁舎2階に移し、担当職員も増員して対応している。

  所管する市都市計画課によると、相談会場は25日から本庁舎1階に開設したところ、36世帯が訪れた。このため26日から会場を2階ホールに移転。職員も7人から11人に増員して対応している。

  一時借り上げ制度では家賃を県が負担する。敷金、礼金は退去時補償費用2カ月分として、仲介手数料も基準額を上回らない範囲で、それぞれ県が負担する。

  会場では希望者が申請書に居住地など条件を記入。担当職員は合致した物件が見つかれば不動産業者に連絡。希望者が直接物件を見て契約する。業者の報告を受け、入居者数と間取り、料金などの基準を審査して最終決定される。

  大槌町赤浜の阿部拓光さん(46)は高校1年から5歳まで4人の子どもと両親を抱える8人家族。しばらくは妻の実家・吉里吉里に身を寄せていた。公営住宅の抽選に何度か漏れ、同市岩脇町の一軒家を契約した。制度を知って自己負担を減らそうと、妻の久子さん(41)、雄研君(小学3)、隼人ちゃん(5)と相談に訪れた。

  制度では、3月11日以降に民間住宅へ入居した場合も業者との協議次第で敷金、礼金などが払い戻され、県負担で入居可能という。

  阿部さんは「生まれ育った町だが、子どもががれきを見て生活するなんて将来のためにもかわいそうだ。浮いた家賃の分は将来の持ち家のために使うのが夢」と話していた。

  同町から来た88歳と85歳の夫婦は「1週間避難所にいたが娘家族のいる盛岡に来た。あと何秒かで波にのまれそうになり、着の身着のまま逃げてきた。家はすっかり砂浜になり、戻ることは考えていない。内陸は冬の水道凍結や雪も多くて少し心配だけど」。

  相談は午前8時半から午後5時半まで。土曜・休日は午前9時から午後4時まで。5月3日から5日は休み。


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