盛岡タイムス Web News 2011年 4月 27日 (水)

       

■ 〈東日本大震災〉高さ10メートルの人工地盤都市を 県復興委が2回目の会合

 県東日本大震災津波復興委員会(委員長・藤井克己岩手大学長、委員18人)の第2回会議は26日、盛岡市内で開かれた。藤井委員長は今後の議論について、防災に配慮した安全な家造り・まちづくりと産業振興を2本柱として提案した。

  同日は復興委員会の現地調査の報告、津波防災技術専門委員会からの報告後、委員から具体的な提案があった。

  平山健一科学技術振興機構JSTイノベーションサテライト岩手館長からは、さまざまな県レベルの検討組織、市町村の意見の吸い上げ方、ビジョン策定の流れなどを整理し「何が一番大切かを共有して一丸となって進めることが大事」と復興委員会や県の復興局の位置づけ、検討の手順等について意見が出された。

  小川惇県建築士会長は、津波被災地では都市の全ての住宅を設置できる高台はなく、都市全体の移住は不可能と思われ、水産業や漁港関係産業は海から離れることができないことを考慮して住まいと都市機能の再建を検討する必要があると指摘。

  初会合で提案した人工地盤に避難施設を兼ねた地域コミュニティーを設置し、上階に集落ごとの集合住宅を設けることについて、下部を波の抵抗が少ない形のコンクリート躯体で高さ10メートルほどの人工地盤を設けることで、被災地での住宅建設が可能になると提案した。

  元持勝利県商工会議所連合会長は「復興に向け県民が一丸となって進んでいくためにも2016年の国体は大きな目標になる」と新しい復興岩手で国体開催できるよう要望した。

  野田武則釜石市長は「現場の声を復興委員会にいかに取り入れるかを考えてほしい。専門的な案を出してもらい、被災地の各地域で話し合って委員会に戻し、国に上げてもらうのが望ましい。復興委員会はスピード感をもって進め、情報を地域に発信してもらいたい」と注文した。

  津波防災技術専門委員会は設置されているが、津波防災や都市計画以外の分野、産業分野、県民生活に関わる分野について個別分野ごとに検討されるため2つ目の専門委員会として総合企画専門委員会を設置。総合的な見地から分野を横断する基本的な考え方を整理して提示し、各分野の調整と整合性を図ることとした。

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