盛岡タイムス Web News 2011年 4月 29日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉40 草野悟 風評被害に立ち向かう

     
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  友人の記者と福島県の須賀川の農園に出かけました。この震災復興時に笑顔で写っているのは、岩手県の商品開発コーディネーターの五日市さんです。彼女の情報で「福島県の原発風評被害」を聞いてきました。

  新幹線は福島県を通らないと岩手に入れません。同時に同じ東北の仲間です。五日市さんは以前から福島県の生産者の応援をしています。

  真ん中の方は寺山佐智子さん。お母さんが昔から農産物を無駄にしない自然食品の「福神漬け」を作ってきました。カレーなどについている福神漬けと違い、優しい味の漬物という感じです。

  この商品に五日市さんが「ずっとこの味 福尽漬け」とネーミングしました。皆さんに福をいっぱい尽くしたい、という思いを込めた商品です。ネットなどでブレークしてきました。右の男性は降矢和敏さんです。水耕栽培で各種のスプラウトなどを作っています。おいしくしかも絶対安心の商品です。(しっかり頂きました。うまい)

  この二人の売り上げは原発被害後に9割も落ち込んでしまいました。すべての取引が断られている状況です。降矢さんは地域に貢献しようと多くの従業員さんを雇用してきました。地震で家が壊れたりしていませんが、深刻な死活問題になっています。

  後ろに貼ってある「立ち上がれ須賀川」のポスターの前でも、笑顔は出てきません。福島県中がこういう環境にあります。「もう頑張るのも限界…」と。

  「がんばろう東北」というフレーズをよく見かけます。岩手の沿岸部は壊滅状態の中、必死に復旧に取り組んでいます。宮城県も同じです。ただどうしても身近なところにしか目がいかなくなり、私も反省しています。いつ何時、同じような災害がくるかも分かりません。

  同じ東北人同士として「困ったときはお互い様」の心でできる限り購入することも「小さな力」の応援ですね。がんばらなくてもいいですから、一歩ずつ、ですね。

(岩手県中核観光コーディネーター)

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