盛岡タイムス Web News 2011年 5月 1日 (日)

       

■ 浜のサッカー少年躍動 フットボールセンターこけら落としに招待

     
  北澤豪さんと一緒にプレーする沿岸部のサッカー選手  
 
北澤豪さんと一緒にプレーする沿岸部のサッカー選手
 
  紫波町の紫波中央駅前に県フットボールセンターが30日オープン。こけら落としイベントになる「がんばろういわてキックオフプロジェクト」(県サッカー協会、オガール紫波、紫波町主催)が開かれた。沿岸地域から13チーム157人のサッカー少年が招かれ、真新しい人工芝の上で元日本代表の北澤豪さんの指導を受けるなどしてボールに触れられる喜びを再確認した。

  開会式で高田フットボールクラブ(陸前高田市)の鵜浦陽斗キャプテン(6年)が「僕たちは震災後ほとんどサッカーをすることができませんでした。きょうは僕たちを支えてくれた人すべてに感謝し、サッカーを楽しみたい」と復興への宣言をした。

  元日本代表で現在はサッカー解説で活躍する北澤さんのサッカー教室が開かれた。ドリブルやトラップの仕方など、参加者は目の前で教えられる技術を真剣な表情で聞いていた。

  沿岸部児童にとって芝の上でサッカーボールに触れる機会は久しぶり。うれしそうにボールを追って走り回った。

  大船渡サンアルタスの藤野真羽君(5年)は「ボールをとめ相手をかわしてパスをするところが参考になった。グラウンドはいつもの半分しか使えないが、個人では毎日練習している。きょうはすごく走りやすかった」と喜んでいた。

  デルフィーレ田老の黒田晟君(6年)は「自分のボールは流され、お母さんがようやく見つけてきてくれた。スパイクも埼玉のおばあちゃんの家に行ったときに近所の人がくれたもの。いつも使っている中学校のグラウンドも練習ができない」と話した。それでも仲間とミニゲームをして「久しぶりにサッカーをやった」と笑顔を見せた。

  同チームのコーチによると児童が普段練習している田老第一中学校のグラウンドは自衛隊車両の駐車スペースになっており、地区で唯一の芝生のグリーンピア田老のグラウンドも芝がはがされ仮設住宅が建っている。

  練習場所の確保ができず、チームは6月の全日本少年大会県大会に向けていまだに練習のめどが立っていないという。

  沿岸地域では津波で道具が流出したチームも多い。県サッカー協会では宮城県サッカー協会を通じて支援物資として寄せられたスパイクやユニホームなどの用具類を手配している。

  一方で、活動場所などの関係で既に解散を決めたチームや複数で合同チームを作って練習しているところもある。

  この日は日本サッカー協会からボール150個、ミニサッカーゴール15組が贈呈された。

  来県した同協会の田嶋幸三副会長は「被災に遭ったときに多くのサッカーファミリーのつながりによって大きなサポートがされたという報告を受け、うれしく思っている。今回の甚大なる被害においては1カ月、2カ月、1年で解決する問題ではない。協会は多くのサッカーファミリーが笑顔でサッカーできる施設を再度作っていきたい」と支援を約束した。

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