盛岡タイムス Web News 2011年 5月 15日 (日)

       

■ 〈東日本大震災〉避難所で野外バレエ 「白鳥」に復興の姿重ねる被災者

     
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  世界最大級のオルゴールと野外バレエの公演「ポールラッシュ・ドリーム・プロジェクト」(清里フィールドバレエ心の震災復興プロジェクト実行委員会主催)が13日、避難所となっている県立山田高校のグラウンドで行われた。青空の下、市民ら約80人が鑑賞。目の前で繰り広げられる音楽とバレエの競演を楽しんだ。

 野外バレエには岩手町出身のダンサー府金知佳さん、日本のトップダンサー川口ゆり子さんの2人が登場した。特設の狭い舞台上ながら、白鳥の湖やクルミ割り人形など躍動感あふれるバレエを披露。観客全員で白鳥になりきってバレエに挑戦する場面もあった。

  高さ2・6b、幅6bの世界最大級のオルゴール「ポール・ラッシュ」も披露された。600本以上の笛と太鼓やシンバルなどが内蔵されたオルゴールは、開いた穴の位置でさまざまな曲が流れる紙をセットすることで自動演奏される。前面には豪華な装飾も施され、あふれ出す音の世界が広がった。今回の公演のために特別に記録紙を製作した「北国の春」も演奏され、観客を喜ばせた。

  中村千世さん(81)、西川富子さん(70)は「白鳥が必死に飛び上がろうとする様子がこれからの町の復興のように思えて涙が出た。本当にきれいで感動的だった。こんなに大きなオルゴールを見たことがなかったので最高でした」と公演から勇気をもらっていた。

  震災後、古里岩手を訪れるのは今回の公演が初めてだったという府金さんは「いろいろな方から声を掛けていただき、逆に励まされ、勇気づけられた。がれきを撤去する作業だったり、物資の支援ができるわけではないので、オルガンが鳴っている間、バレエを見ている間だけでも楽しい気持ちになってもらえれば」とバレエを通じた支援を約束した。

  同実行委員会では12日の宮古市を皮切りに岩手、宮城、福島の3県で23公演を開催予定。舩木上次代表は「皆さんと共にこれからの未来をつくりたい。町は元には戻らないと思うが、皆さんともっと新しい町をつくれるその力になるために頑張りたい。私たちも応援する」と話した。

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