盛岡タイムス Web News 2011年 5月 16日 (月)

       

■ 〈東日本大震災〉春の観光シーズン暗たん 八幡平、宿泊予約もキャンセル

 東日本大震災津波による観光への影響が深刻化している。八幡平市内の宿泊施設では震災前の予約がほぼすべてキャンセルになった。大型連休で一時的に復活したが、連休が終わると同時に再び落ち込んでいる。同市観光協会の高橋時夫副会長は「震災による風評被害は深刻。これから厳しさが増して来ると考えている。市と観光協会だけでなく盛岡市を中心とした広域圏、県と連携した取り組みが急務だ」と経済、雇用への影響を懸念する。広域連携による観光キャンペーンの必要性を訴える。

  八幡平市観光協会(米川次郎会長)は、震災による観光宿泊施設、雇用についての調査を4月に実施した。それによると、3月〜6月以降も含めた宿泊施設のキャンセルは一般個人、団体客合わせて4万1658人になった。

  内訳はホテルが3万7086人、ペンションが1717人、旅館が1311人、民宿が1681人。このほかに修学旅行のキャンセルが1万7千人という。

  高橋副会長は「2日から4日に瞬間風速的に観光客が集中したが、ゴールデンウイーク中もアスピーテラインを訪れた人は平年の3割程度。これまでにない落ち込み方をしている」と話す。新たな予約はわずかに入っているだけ。

  56施設を対象にした調査によると、個人経営者を含め従業員81人が3、4月に自宅待機になった。このほかに12人が解雇になっている。

  「自宅待機はもっと多いと思う。年度末と年度始めの有給休暇で休んでもらったり、他の地域にある企業グループの施設に派遣して対応している。調査した時点では解雇は避けたいとしていたが、この状況が続けば変化していくだろう」と、強い危機感を持っている。

  当面は、首都圏向けに安全、安心な地域であることの周知に取り組む。復興応援キャンペーン、スポーツ合宿、スポーツ大会の開催要請などを考えている。八幡平市ふるさと会への情報提供や観光客招致活動への協力要請、大手旅行会社や関係エージェントへの「がんばれ岩手復興支援ツアー」の企画要請などを検討している。

  八幡平市に盛岡広域で取り組むよう要請した。「観光協会として市に提案し、盛岡広域圏、県と連携した取り組みを要請した。震災による風評被害は地域経済に対する影響が今後更に深刻化してくる。経済の落ち込みを少しでも緩和したい。広域が連携して情報発信し、観光に来てもらうことが被災地の支援になることを呼びかけたい」と語っている。

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