盛岡タイムス Web News 2011年 5月 17日 (火)

       

■ 〈セシウム検出〉相ノ沢牧野が開牧延期 県、12市町村で早急に調査へ

     
  県の自粛要請を受けて村が開牧の延期を決定した村営相の沢牧野  
 
県の自粛要請を受けて村が開牧の延期を決定した村営
相の沢牧野
 
  県の調査で滝沢村にある畜産研究所の牧草から乳用牛と肥育牛の飼料の暫定許容値(300ベクレル)を超える放射性物質セシウムが検出されたこと受け、県は早急に周辺12市町村で検査を実施する考えを示した。16日の定例記者会見で達増知事が「基準値を上回った県の畜産研究所がある周辺市町村においてきちんと調べることが大事。関係市町村と打ち合わせし、今週中にスピーディーに測定していく」と話した。

  滝沢村では13日に出された県の自粛要請を受けて、14日に予定していた村営相の沢牧野の開牧を見合わせた。16日は県の担当者が同村を訪れ、今後の対応について説明した。村農林課によると県の説明では今後、村内3地点で隔週で3回の検査を実施。3回連続で基準値を下回る結果が出れば、要請が解除されるという。

  3地点については村で場所を示してもらえないかと打診があり、畜産研究所と相の沢牧野のほかに、1カ所だけの調査でいいかを含めて今後県と協議する。武田晴良課長は「今後の指示を出すためには農家が納得する裏付けがないと。早めに対応を決めなければならない」と話す。

  村内で乳用牛を飼養する桜井博義さん(60)は「今食べさせている飼料は昨年の草なので問題はないが、これも6月くらいでなくなる。早いところでは今月末から牧草の収穫が始まる。それまでに基準値を下回ることを願うしかない。今後検査を隔週でやるということだが、適期を過ぎると飼料としての価値がなくなる。逆に適期に草を刈り、きちんとかかった経費を補償してもらうしかない」と不安を募らせる。

  周辺市町村では雫石町が町内にある3カ所の民間牧野のうち、既に開牧していた1カ所で14日に対象牛を退牧させた。盛岡市は玉山区に対象牛を放牧する市営牧野が2カ所あり、既に開牧していた高木牧野は退牧を指示。山谷川目牧野については安全が確認できるまで受け入れを見合わせる。

  風評被害を防止するために達増知事は「事実関係を離れた評価、風評のようなものを防ぐために事実関係をきちんと発信していく」としている。県は17日に県北西部の12市町村や農業団体、乳業会社などを対象に緊急対策会議を開催する。

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