盛岡タイムス Web News 2011年 5月 25日 (水)

       

■ 待ちわびた開牧 相の沢牧野へ乳牛220頭

     
  待望の開牧で相の沢牧野に入牧する花平農協のホルスタイン  
 
待望の開牧で相の沢牧野に入牧する花平農協のホルスタイン
 
  滝沢村直営の相の沢牧野が24日、開牧した。村内から放射性物質セシウムが暫定許容値を上回って検出されたため延期していた。前日23日に村内3エリア中2エリアで再検査の結果が許容値を下回り、放牧と牧草の利用に対する自粛が解除された。これを受け、同日は自粛対象牛を含む乳牛220頭が入牧した。酪農家はようやく家畜の餌が確保できたことにほっとしていた。

  同日は姥屋敷地域の花平酪農農業協同組合の乳牛(ホルスタイン)を中心に入牧。午前9時から乳牛を積んだ車両が相次いでパドックに乗り付け、ピストン輸送で運び込んだ。農耕馬29頭も鞍掛山登山口、相の沢キャンプ場方面から入牧した。

  乳牛については村農林課と県盛岡農業改良普及センター職員が立ち合い、検査を終えると牧野に放された。この中には前日まで自粛対象だった花平農協の乳牛も約100頭含まれていた。

  花平農協では直前の自粛解除でも検査結果が許容値300ベクレルを下回ると想定して配車準備をしていたという。酪農家は「自粛しようにも食べさせる餌がなかった」と開牧を歓迎。石川敏男代表理事組合長も「早く解除してもらわないと大変だった」と苦笑いしていた。

  同課によると、今年の入牧申し込み予定頭数は746頭。内訳は乳牛376頭、肉牛331頭、農耕馬39頭。このうち村内は510頭。乳牛は花平農協が約220頭で、残りが岩手中央酪農業協同組合とJA。今後車両の手配などが整い次第、順次入牧する予定。

  村内では3エリア別に放射性物質の再検査が行われ、前日までに相の沢を含む西部と中央部が許容値を下回り、自粛解除された。最初に許容値を上回る放射性セシウムが検出された畜産研究所は東部エリア。現在の草を刈り取った上で隔週で再生する草を3カ所で原則3回調査する。結果が出るまで1カ月かかる。

  村内の酪農関係者は「海外からの餌はもともと行き先が決まっており、限界があった。国とやりとりして1自治体内でも部分的解除ができるようにした県の対応が良かった」と説明する。

  東部エリアについては県から自粛要請の出ている対象牛がいないため、刈り取った一番草を与えることに問題はないという。

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