盛岡タイムス Web News 2011年 5月 27日 (金)

       

■ 〈東日本大震災〉30日から国の災害査定 県内公共土木施設など対象

 東北財務局、東北地方整備局、東北農政局は東日本大震災津波で被災した県内の公共土木施設、農地・農業用施設等の災害査定を30日から始める。現在決まっているのは約680件で7月8日までに終える予定。しかし、県からの被害報告は2147件、このうち国庫負担申請を準備中の公共土木施設は1600件あり、これらは9月末までの査定終了を目指す。申請のほとんどは内陸部で、沿岸部の大半は今後の報告、申請になる見通し。

  自然災害により道路や河川等の公共施設や農林水産施設が被災した場合、国は施設の管理者である県や市町村等が行う災害復旧事業費の一部を負担する。

  国の災害査定は、県や市町村などが管理する公共土木施設や農地・農業用施設等について、県などからの申請に基づき、個別個所の災害復旧事業費を決定するためのもの。東北地方整備局や東北農政局が災害査定官を派遣するほか、東北財務局からも立会官を派遣する。

  対象は120万円以上の事業となり、これまでに災害報告のあった2147件のうち公共施設で1600件、農地・農業用施設で約200件が国庫負担申請の対象なるとみられる。今回の災害では激甚災害に指定されたため国庫負担率が1〜2割程度かさ上げとなる。

  また被害が多いこともあり、災害査定の簡略化が図られる。災害査定の現地で決められるのは通常4億円までだが、30億円まで可能となり、机上による説明で決められるのも通常300万円から5000万円まで拡大された。現地で決められるため、手続きも簡素化され、事業着手までの期間も短縮が期待される。

  災害復旧事業は原則、原状回復の事業。沿岸部では原状回復ではすまない、まちそのものが面的に被災している地域が数多くあり、災害復旧事業とは別の事業で整備が必要なケースも多いと思われる。

  対象には公立学校や水道施設、公営住宅なども含まれる。個別の現状復旧で対応可能な被害もあるとみられるが、沿岸部では被害調査どころではない市町村もあることから、盛岡財務事務所では年を越してからの申請もあり得るとみている。

  被害の大きかった東北3県のうち、福島県と宮城県は10日から査定を始めており、宮城は1465件を、福島は1886件をそれぞれ7月15日までに終える予定。

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