盛岡タイムス Web News 2011年 6月 7日 (火)

       

■ 県が1849億円を追加補正 水産業再生へ792億円盛り込む

 達増知事は6日、大震災対応のため編成した2011年度補正予算案を発表した。一般会計の補正額は1849億9千万円。国の一次補正予算に対応するとともに、一次補正で不足する部分にも産業の復旧・復興、公共施設の復旧など早急に必要な事業を盛り込み、8日に招集する県議会臨時会に提案する。補正後の今年度予算規模は1兆935億2600万円と、県予算として初の1兆円超えの最大規模となる。このほか県中小企業振興資金特別会計を29億7739万円追加する。

  水産業など「なりわい」の再生には1216億円を措置。津波で壊滅的な被害を受けた水産業に792億9千万円が向けられる。

  流出・損壊した漁船の建造や修繕、養殖施設・産地魚市場・水産加工施設等の復旧整備、ワカメ・ホタテ等の種苗確保など。漁業から加工、流通と一体的に再生を図るとともに、休漁期間を延ばさないため、早期に必要な手当てを講じる。

  安全確保のため公共施設の復旧などに143億円を計上。被災した公共土木施設の復旧事業費に125億円を盛り込んだ。

  被災者支援など暮らしの再建には355億円。避難所設置や食料等の提供などの災害救助費173億円余りなど。雇用は緊急雇用創出事業費補助などで4月の補正予算と合わせ沿岸地域と合わせ1万人以上の雇用創出を図る。

  教育ではいわての学び希望基金積立金として5億円、被災児童生徒に対し市町村が実施する就学援助事業を助成するため4億6千万円を確保した。

  財源は1057億1800万円を国庫からと見込み、県債は341億8千万円。一般財源75億6600万円のうち52億3千万円は財政調整基金を取り崩して手当てする。

  予算は衆議院復興特別委員会に要望している「早急な追加予算や予算成立前に開始した事業を遡及(そきゅう)して補助対象とする措置の創設」を見込んで編成。補正のうち約120億円に当たり、うち国庫を85億円と見込む。

  達増知事は「被災地の復旧復興をさらに加速するため、国の2次補正予算等に県として先行した事業や実施すべきと考える提案を反映させるよう、県を挙げてさらに強力に要請していく。今後、適時適切に予算編成していていくことで被災地の人が希望を持って生活やなりわいの再建に歩み出していけるよう関係機関が一体となって支援していく」と話す。

  県の財政負担に関しては「財政調整基金を取り崩し、残高見込みが約87億円になってしまう。2次補正が速やかに行われない、あるいは予算が付かないと県の財調基金は底をつくような状態。県の公債返済は数年後にピークを迎える。県の二重ローン問題に直面している。国からの地方財政に対する措置は不可欠で、市町村も同じ事態に直面している」と窮状を説明。

  特に先行して進めなければならない水産業の急がれる復旧・復興事業について「国の十分な予算措置はない状況。一日も早い追加的な予算措置をしてもらわないと、復興全体もなかなか緒に就かない」と、国の迅速な財政支援を求める。

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