盛岡タイムス Web News 2011年 6月 10日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〜三陸の津波被災現地から〉51 草野悟 極上シャモまで風評被害に

     
   
     
  わたくし、福島県生まれなもので、なにかと原発が気になり時折福島に出かけています。福島で生まれ育って、宮城県で学校に行き、岩手県で仕事をしている、ということで被災3県に深く関わっております。

  福島市は、高校時代を過ごし、休みには野草に興味があり、山野をチャリで駆け回りました。川俣にも何度が出かけました。その川俣で素晴らしい極上の鶏が創られました。「川俣シャモ」です。

  何度か、いや何十回か、いや何百本かいただいていますが、その味はまさに「キングオブシャモ」、私にとってはうまさを表現する尺度がないので、「チョモランマよりはるか上」としか言いようがありません。山田湾の水鰈(むしがれい)に匹敵するほどのすごさなのです。貴重な白肝などを塩焼きで口に運んだとたん、めまいが襲いジャズとタンゴと民謡が一斉に鳴り出します。レバーなど、もうこれ以上…言えません。

  常連にも出さない「ハツ上(かみ)」など、その歯ごたえと甘み、口いっぱいにうまみが爆発、飲み込むのに勇気がいるほどです。

  福島駅から10分ほど歩くと「陽風水(ひふみ)」というおしゃれな店に行き着きます。太陽の下元気いっぱい動き回り、自然の風を受け、おいしい水で育った川俣シャモを心から愛するご夫婦が切り盛りしています。

  この川俣シャモも原発の風評被害を受けています。何の問題もないのにです。「福島」というだけで大幅な減収になってしまいました。生産地の惨状は計り知れません。むごすぎます。「安全でうまい、しかも安い」3拍子もそろっているのにです。

  わたくし、一切気にしません。当たり前です。この日もたっぷりといただきました。すべての部位に上質な個性があります。書いているだけでよだれがパソコンの上に数滴。負けるな「陽風水」、もっともっとうまくなれ川俣シャモ。とにかくずっと食べさせてください。おねがいします。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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