盛岡タイムス Web News 2011年 6月 12日 (日)

       

■ 〈東日本大震災〉被災者生活再建、支援金の支給進まず 事務処理が追いつかず

 避難所生活から仮設住宅への自立した生活へとステージの移行が進む中、住家被害を受けた被災者への生活再建支援法に基づく支援金の支給が進んでいない。本県では3日現在、交付見込額の約2%にとどまる。交付決定する国が委託している財団法人都道府県会館の事務処理が申請に追いつかないのが主な要因で、県では早期の交付決定を求めている。

  被災者の生活再建の現金給付としては義援金、被災者生活再建支援金、災害弔慰金(災害障害見舞金)が挙げられる。生活再建支援金は被災者の生活支援、住宅再建などを支援する目的のもので、基礎支援金として全壊が100万円、大規模半壊が50万円、世帯主に支給される。ただし、単身世帯は4分の3の支給。基礎支援金のほか、加算年金として建設や購入の場合200万円、補修の場合で100万円、賃借の場合で50万円まで追加で支援が受けられる。

  財源は同会館が造成している基金を活用し、国の補助金を加えたものになる。交付のためには市町村に被災者が交付申請し、県に進達されると、県では国に対してさらに進達の手続きを経て国が決定する流れ。

  県では3日現在、1万5144件を受け付けた中で1万4154件を国に進達している。ところが、同日現在の交付実績は4億8437万円。金額ベースで交付見込額の約2%、6市町村の625件にすぎない。

  本県からの進達は現段階で全国一。早期の交付へフル回転で事務処理している。しかし、わずかの実績にとどまるのは同会館の事務処理で絶対的なマンパワーが不足しており、迅速な交付決定ができないことが大きい。

  本県では7月上旬には仮設住宅の必要数を完成させる目標を立て整備を進めている。避難所生活から離れることは、自立を意味し、多くの財産を失った被災者にとって生活には当座の現金がなによりもありがたい。このため、義援金などの生活再建のための現金給付が急がれている。

  このような状況に対し、県復興局の鈴木浩之生活再建課総括課長は国の交付決定までに審査を要し、日数がかかりすぎると課題を指摘。仮設住宅の状況などから「とても遅い。早く出してもらうことが必要だ」と話している。

  このほか、義援金に関しては第1次配分の144億6200万円のうち、3日現在の交付は68億4375万円で、交付見込額の47・3%。市町村の交付事務体制も整備され、6月中に80%以上の交付が見込まれる。

  死亡した遺族に支給される災害弔慰金は、3日現在で5市町の39件。金額ベースで交付見込みの0・8%、1億2250万円にとどまる。交付は申請が不要で市町村が調査して、義援金の交付状況を基に市町村が決定する。義援金の支給が進んだ段階で、災害弔慰金の支給も本格化するとみられる。

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