盛岡タイムス Web News 2011年 6月 12日 (日)

       

■ 〈写真集「南部馬の里」〜馬と人を見詰めて〉7 遠藤広隆 ある日の牧野

     
   
     
  七時雨の牧野に出かけた。車を止めて牧草の中を歩いていくと、飼い主さんらしき人がいるのが見えた。馬の様子を見にきたのだろうかと思い、少し離れたところから「様子を見に来られたんですか」と話しかけた。男性は「おら耳きこえねぇおん」と返された。

  会話はそこで終わったが、一緒に馬を眺めることになった。やはり馬を見に来たのだろう。この春に生まれたばかりと思われる子馬を目線が追っている。

  男性が近づいていっても大人の馬は気にもせずに草を食べ続けているが、子馬は近寄っている。まだたてがみも短い。好奇心は旺盛なようで、男性が手を差し出すと、その手を見ながらどうしようか迷っている。

  ここにはゆったりとした時間が流れていた。確かにここは、七時雨の牧野だった。

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