盛岡タイムス Web News 2011年 6月 15日 (水)

       

■ 緊急時に命を救うための情報を 盛岡市が「あんしん連絡パック」配布

     
  盛岡市が災害時要援護者用に配布している「あんしん連絡パック」(右側)と入っている情報  
 
盛岡市が災害時要援護者用に配布している「あんしん連絡パック」(右側)と入っている情報
 
  盛岡市は、高齢者や障害者らの避難支援対策として、災害時要援護者登録している約1万人を対象に持ち出し用ケース「あんしん連絡パック」を今月から配布している。かかりつけ医などを記載する緊急連絡カード、要援護者台帳の登録情報控えのほか、各自の処方薬手帳などを入れておくことができる。災害時に駆けつけた消防・救急隊が見つけやすいよう冷蔵庫への張り付けを呼びかけている。

  パックはA4判サイズのクリアファイルに▽緊急連絡カード▽災害時要援護者台帳登録情報(控え)▽パック所持者と分かるシール▽パックの所在を示すステッカー-が入っている。各地区の民生児童委員が7月までに対象者へ配布することになっている。

  市では、各消防署の救急隊にシールの張ってある世帯が要援護者だと周知。冷蔵庫にパックまたは「電話横」などパックの所在を記載するステッカーが張ってあり、たとえば救助を受ける相手が意識不明の場合でも医療情報が分かるようにする。要援護者には家の扉の玄関側にシールを張るよう呼びかけている。

  パック内の緊急カードは、市民生児童委員連絡協議会作成で▽名前▽生年月日▽血液型▽加入医療保険情報▽ぜんそくなどの体質の有無▽主な病歴▽かかりつけ医とその連絡先▽近親者、協力員、担当民生委員や居宅介護支援事業所などの連絡先|の記入欄がある。

  台帳登録情報については▽登録区分(高齢者、要介護度、障害、難病など)▽健康状態、障害の状況、必要な援助内容など登録者の状況▽地域支援者とその連絡先▽緊急連絡先|などを記載するようになっている。

  担当する市地域福祉課によると、市内の75歳以上の高齢者(世帯)、障害者ら災害時要援護者は約2万人と推計される。09年度から台帳登録を開始し、前年度までに約1万人が登録。死亡や転居で年間500〜600人が登録から外れるという。

  登録者名簿は民生児童委員が収集し、対象者の所在町内会長・自治会長、自主防災隊長、消防団分団長、消防本部に提供される。個人情報のため登録を断る対象者もいれば、対象外でも登録を希望する市民もいる。

  市と民生委連絡協は今年度、提供対象を町内会副会長らに拡大。パックの配布と合わせて登録者に意向を確認している。未登録の対象者についても継続して登録を勧め、年度内に新たに約2千人に登録してもらう予定。

  同課では「避難が必要なときに緊急の連絡先や名前すら分からないというケースもありうる。何かあったときには民生委員や行政だけでは追いつかない部分もあるので、近所同士の支援も必要」などと説明。災害時にパックが効果を発揮するよう期待している。


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