盛岡タイムス Web News 2011年 6月 17日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉52 草野悟 「福」の激うまラーメン

       
   
       
  わたくし、最近は「メタボ」って響きに弱く、出過ぎた腹を見ながら「きょうは1万歩歩くぞ」とか「肉は食べない」とか毎朝誓うのですが、実行した痕跡がなく「有言無実行」を嘆いております。

  このラーメン、わたくしの誓いを簡単に打ち砕く恐ろしいラーメンなのです。

  宮古駅前から徒歩5分くらいのところにある「福」の「チャーシューワンタンメン」です。震災後いち早く復旧し、毎日地元のおじいちゃんやおばあちゃんがひっきりなしに訪れています。狭い店内で席を譲り合いながらの和気あいあいのお店です。

  和風だしの澄んだスープが「福」の真骨頂です。この店の最高ランクが「チャーシューワンタンメン650円」です。地元の通は「ラーメン400円」か人気の「ワンタンメン500円」にこだわります。

  薄味ながら出汁が上品で、コクもしっかり出ています。細めんとの関係は田山夫婦のようです(仲のいいという意味です)。チャーシューは、1枚口に運びますと、赤ちゃんの柔肌のようなしっとりとした口当たり。2枚目を食べますと、これ以上は言えません(決してセクハラではありません)。そこにトローンとしたワンタンが、するりんこと喉を通過しますので、それはそれはつらかった震災もしばし忘れてしまう桃源郷の世界となります。

  たまに若い男性も混じります。この男性は、三陸鉄道の総務課の前田君です。涙を浮かべて食べています。震災後は毎日差し入れていただいたおにぎりで頑張ってきました。復旧後、待ちに待った温かなスープに思わずうつむいてしまいました。「福」のラーメンは、気持ちまで福でいっぱいにしてくれます。ということで、わたくしめの「メタボ」が解消できない理由でした。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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