盛岡タイムス Web News 2011年 6月 20日 (月)

       

■ 伝説の「盛岡漫才」再現 故藤原仁右衛門さん伝承

     
  太夫の宮野さん(左)、才蔵の岩泉さんで上演された盛岡万才  
 
太夫の宮野さん(左)、才蔵の岩泉さんで上演された盛岡万才
 
  故・藤原仁右衛門さんが伝承した盛岡万才が19日、盛岡市中ノ橋通1丁目のプラザおでってで上演された。同市の大宮さんさ踊り保存会(原田和子会長)の宮野岩男さん(60)と岩泉秋弘さん(54)がそれぞれ太夫と才蔵を演じた。

  盛岡万才は三河万才の流れをくむ大衆芸能。維新後は歳月とともに衰退し最後に演じた故・藤原さんが相方を失い、長く途絶えていた。戦後50年以上たってから藤原さんが地域の担い手に託して今に伝わる。観客は軽妙な盛岡弁の掛け合いに、大いに笑った。

  盛岡市主催のおでって藝能館で上演され、約100人の観客が参加した。

  宮野さんははかま姿に扇を持ち、岩泉さんははかまに陣羽織、赤ずきん、鼓を手にして登場。「御褒めなされませ」の出だしで、いくつかのネタを披露した。江戸時代の城下を背景に、「盛岡は名のある町23丁、名の無い町33丁」と突っ込むと、「菜っ葉のある町と無い町か」とボケたり。才蔵は鼓を振り回しながら舞い踊った。

  現代の漫才と同様の駄洒落や、浮気にまつわる艶話がある一方で、馬の毛並みを話題にした難しいネタもあった。「不調法め、そちに何を言わせても役には立たん」など、締めの文句が笑いを誘った。

  岩泉さんは「藤原仁右衛門さんが戦後、パートナーを失って演じることができなくなっていた。藤原さんが自分が元気なうちに誰かに伝えたいと言い、自分たちが練習して上演してきた」と話す。

  宮野さんは「自宅で練習していて、なかなかお披露目する機会がないが、志波城まつりや地区の公民館でやってきた。伝えられたのはこの一番しかない」と話し、使命感を持っていた。後継者はまだない。

  保存会の原田会長は「盛岡万才は城下盛岡の風景と言葉をふたりで掛け合って語り継いできたもの」と話し、地域の芸能として大切にしている。

  おでって藝能館では大宮さんさ、囃子舞、雫石町の西根念仏剣舞保存会の郷土芸能も上演された。

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