盛岡タイムス Web News 2011年 6月 24日 (金)

       

■ 盛岡市民福祉バンク、中三を訴える 売上1千万円不払いで

     
  記者会見する西郷会長  
 
記者会見する西郷会長
 
  盛岡市民福祉バンク(西郷賢治会長)は23日、民事再生申請した青森市の中三に対して、福祉バンク大市の売り上げの預託金を仮払仮処分で請求する申し立てを青森地裁に起こした。福祉バンクは2、3月に盛岡市の中三盛岡店で大市を開き、約1千万円の売り上げを店側に預けていたが、民事再生を理由に不払いとなっていることに不服を申し立てた。中三側では売り上げは民事再生の中の債権に含まれ、他の債権者と別枠での支払いはできないと主張している。

  同日は西郷会長らが県庁で記者会見した。福祉バンクは中三盛岡店を会場に開いた大市で約1150万円を売り上げた。その後、盛岡店は爆発事故により3月14日から閉店し、売上金を回収しないうちに、中三が民事再生申請した。福祉バンクは大市の会場使用料や諸経費を差し引いた約1千万円の支払いを求めている。

  福祉バンクの代理人の望月敦允弁護士は、「福祉バンクの売上金を中三の一般財産として処理することが適切なのか、仮に中三の財産として処理することになったとして、今回の売上金の債権を一般の再生債権と同じように扱っていいのか」と争点を示した。

  西郷会長は「もらえるはずの物がストップされたことにより、バンクの賃金にブレーキがかかり、市からの補助金を前倒しして出してもらったり、震災により社会保険料や光熱費などの支払いをずらしてもらい、銀行から500万を借りた」と述べ、厳しい資金繰りを強いられている。バンク側の照会に対する中三側の4月27日の回答を示し、「結論として貴団体の債権は一般の再生債権として取り扱うとの原則を崩すことができないことになった」と説明。「この返答に裏切られたという感じがあった」と述べた。望月弁護士は「仮に1千万円が戻ってこないと事業規模の縮小もあり得るし、厳しい状況だ」と代弁した。

  経営の悪化により福祉バンクは発足以来初めての赤字決算となり、障害者の工賃や職員の雇用への影響も考えられるという。

  福祉バンクの申し立てに対して、青森市の中三本社では「福祉バンクの公共性は認識している」としながら、「会場使用料という家賃のような契約ではなかった」と述べた。福祉バンクに会場貸しをして売り上げは分離したものではないとの見解を示している。


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